福井達雨氏
知能に重い障害のある人たちの施設「止揚学園」を設立した福井達雨(ふくい・たつう)氏が9月6日、急性心筋梗塞のため滋賀県東近江市の自宅で亡くなった。90歳だった。7日に自宅で前夜式が、8日にクリスタルホール能登川で告別式が、いずれも家族葬で行われた。喪主は長男の義人氏。
1932年、滋賀県近江八幡市に生まれる。56年同志社大学神学部卒業。学生時代より障害児教育と差別問題に取り組む。58年大阪基督教学院で教育心理学を専攻。62年に共同体制を持つ止揚学園を設立。中日新聞社会福祉賞、京都新聞社会福祉賞、小原教育賞、毎日社会福祉顕彰を受賞。85年より96年まで月刊誌「百万人の福音」に「ぬくもりエッセイ」を連載した。
著書に『僕アホやない人間だ』『子どもの笑顔を消さないで』『小さなことに大きな愛を』『見えない言葉が聞こえてくる』『生きるってうれしいなあ』他。