宗教2世の虐待防止を 「苦しみに気づける社会へ」団体設立
カルトの宗教2世問題が注目されるなか、宗教家庭で育つ児童の虐待防止を目指す一般社団法人スノードロップが4月に設立、6月3日に都内で宗教2世問題に関する記念シンポジウムを開いた。昨年末から、宗教2世問題の防止・啓発活動を目的とした「宗教2世問題ネットワーク」、宗教2世に特化した相談対応・支援活動にあたる「宗教2世支援センター陽だまり」が相次いで発足したが、「スノードロップ」は宗教児童虐待の撲滅に特化した活動をしていく。
名称スノードロップの花言葉は「希望と慰め」。メンバーは、元エホバの証人3世の夏野ななさん(当事者は仮名)を代表に、元統一協会2世と夏野さんを支えてきた友人の3人。宗教家庭に生まれ人知れず苦しんできた経験から、誰かに助けを求めることもできない子どもたちに寄り添い、この苦しみに気づける社会を作りたいという。サポートメンバーには学者、弁護士ら。
活動方針は、関係省庁と連携してQ&Aやポスター・展示などで周知徹底をはかり、児童相談所・教育現場とも連携。東京都でモデルケースを作り、地方へ広げて永続的な仕組み作りをし、宗教による児童虐待が存在しない社会を目指す。宗教による児童虐待を防止する仕組み作りのため、各界の専門家らとワーキンググループを結成する。
「自己反省ふくめ内部からも告発大事」
記念シンポでは、元エホバの証人や元統一協会の2世らが「子どもたちに何が起きているのか」を証言。学者、心理カウンセラー、医師、ジャーナリストのゲスト講演や、カルト被害者らを支援してきた牧師、社会福祉士、弁護士らのパネルディスカッションがあった、、、、、
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(2023年06月25日号 02面掲載記事)