吉高氏が「100年前の出来事」を朗読

「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺 犠牲者100年キリスト者追悼集会『わたしたちは忘れない』」(同実行員会主催)が9月3日、東京・新宿区の在日大韓基督教会東京教会で開催された。

最初に主催者共同代表の吉高叶氏(NCC議長)が「1923年(大正12)年9月1日午前11時58分に相模湾を震源とするマグニチュード7・9の大地震が起こり、(中略)この大地震の直後に軍部、警察、そして民衆によって朝鮮人・中国人への多量虐殺が行われた」で始まる「100年前の出来事」を、当時の写真を見せながら朗読。

金鐘洙氏

続いて、金鐘洙(キム・ジョンス)氏(関東虐殺100周忌追悼事業推進委員会実行委員長)が「ディアスポラの歌」と題してメッセージを語った。金氏は「死んだ者の権利を考えない社会は、生きている者の人権も保障しない」とし、日本政府に対し、①もうこれ以上、日本議会と国民を欺くことなく、関東大震災の国家責任を認めてほしい、➁1923年当時の戒厳令の理由とされたデマはすべて事実でなかったことを日本の教科書に記載し、教えてほしい、③井戸に毒を入れたと嘘を流布して虐殺した日本政府が、経済的にコストが削減されるとの理由で、福島の毒を海に流すことを中止してほし、④再び、「戦争する国」になろうとしないでほしい、と提案。「国家を担う権力者たちに、あなたが造られた真の人間性を回復させてください」と祈った。

涙を象徴する札を木に結び付ける参加者

金氏のメッセージの後、参加者一人ひとりが前に進み、涙を象徴する透明なプラスチックの札を木に結び付け、「主よ、永遠の平安を関東大震災虐殺犠牲者に与え、絶えざるみ光をもって照らしてください」と司式者、会衆交互に祈りを朗誦。日韓の過去と現在について学ぶ「2023日韓ユースフォーラム」参加者による「青年たちからの宣言」が読み上げられ、「黙認という自らの罪を悔い改めつつ、少数者を排除する社会の在り方と闘い続ける」と同集会宣言文(抜粋)が読み上げられた。(詳細は紙面で)