ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が9月2日、編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。

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今日9月2日は「オデッサの誕生日」です。それは、1794年9月2日にロシア帝国のエカテリーナ2世がハジベイという村落だったこの場所に、オデッサという港街を建設するようにという勅令を出したことに由来しています。

昨年のロシアによるウクライナ侵攻が始まるまでは毎年、9月2日にはオデッサの中心部で盛大な「誕生日」がさまざまなイベントとともに祝われてきました。9月2日はオデッサ市民にとって楽しみな日でした。オデッサの人々はその歴史的な由来を何の違和感もなくこの町の成り立ちの出発点として受け入れていました。

しかし去年、戦争が始まり、ロシアが敵となってしまいました。そして、ロシアが放つミサイルがオデッサの街に何度も向けられ、大きな被害を出してきました。今、オデッサの人々はこの町のロシア的な由来を祝うことができるのかどうか、複雑な思いで今日の日を迎えています。

船越真人・美貴