【訃報】鳥羽季義氏逝去 日本ウィクリフ第1号宣教師
聖書翻訳団体「日本ウィクリフ聖書翻訳協会」の第1号宣教師としてネパールで奉仕し、カリン語訳聖書を完成させた鳥羽季義人(とば・すえよし)氏が、3月8日、がんのため亡くなった。86歳だった。3月10日に告別式が、11日に出棺式が、JECA松本聖書福音教会で、入月英明氏(JECA峡南キリスト教会牧師/松本聖書教会アドバイザー牧師)の司式により行われた。喪主は長男のサムエル氏。
1938年、長野県安曇野市に生まれる。66年、少数民族の言語への聖書翻訳の思いを持つ福田崇氏らと「日本聖書翻訳協力会」を結成。その後渡米し、言語学や翻訳学などの訓練を受ける。68年、日本聖書翻訳協力会解散し、「日本ウィクリフ聖書翻訳協会」発足。70年、第1号の宣教師としてネパールに派遣される。76年に任国の事情により帰国し、81年まで日本ウィクリフ・初代総主事。84年、ネパールに再赴任。94年、カリン語新約聖書の翻訳完成。2014年、カリン語旧約聖書翻訳終了し、全巻完成。16年帰国し信州に帰郷。19年日本キリスト教文化協会より「キリスト教功労者」顕彰。20年、日本ウィクリフ退職(宣教師引退)、23年、無牧の松本聖書福音教会に転会、法人代表の代務者となる。
カリン語聖書翻訳と並行して辞書(カリン語-ネパール語-英語)、文法書、数々の論文を執筆。カリン語の聖書ガイドブックや讃美歌作成などにも携わる。その他の言語における聖書翻訳プロジェクトの翻訳コンサルタントとしても奉仕した。
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