ウクライナの船越真人宣教師から現地の情報が5月2日、編集部あて寄せられた。一部編集して掲載する。

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今日は5月2日です。ちょうど10年前(2014年)オデッサで42人の親ロシア派の人々が殺害される事件が起こりました。

2014年、マイダン革命に続いてロシアはクリミアを制圧、併合、続いて、ドンバス地方でも親ロシア派武装勢力によって「ルハンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」を作らせ、ウクライナからの独立を一方的に宣言させました。その勢いにのって(ロシア系住民の多い)オデッサでも「オデッサ人民共和国」(ウクライナからの独立を宣言させ、その後「住民投票」によってロシア連邦への併合を決める、というパターン)を作らせようとし、オデッサの親ロシア派勢力を扇動してウクライナからの独立の機運を盛り上げようとしました。

その流れの中でウクライナの団結を支持する集会とウクライナからの独立を支持する親ロシア派のデモ隊が5月2日に衝突、親ロシア派の42人がウクライナ民族右派によって殺害される事件が発生しました。その後、オデッサでの「ウクライナからの独立」運動は減退していきました。

しかし、プーチンは2014年5月2日のこの事件についてことあるごとに言及し、亡くなった42人を“殉教者”とし“彼らが命を捨ててロシアに取り戻そうとしたオデッサを我々は必ず奪還する”という趣旨のことを言い続けています。今日はあの事件からちょうど10年目です。ここ数日、オデッサへのミサイル攻撃が激化しています。

5月2日の今日、さらに大きな攻撃があるのではないかという懸念が高まっています。主の守りをぜひお祈りください。

船越真人・美貴