今も輝く三浦文学味わう 近放伝リスナーの集い
近畿福音放送伝道協力会(近放伝)リスナーの集いが、6月15日に大阪市中央区の大阪クリスチャンセンターで開かれた。三浦綾子読書会大阪と大阪朝祷会の共催。クリスチャン作家の三浦綾子さんの初代秘書を務めた宮嶋裕子さんの講演と、ラジオ番組『福音の光』でも好評の福音落語家ゴスペル亭パウロさん、参遊亭遊助さんがそれぞれ創作福音落語を語った。
番組出演者が揃い踏みした
宮嶋さんは、三浦氏が戦争中、軍国主義教育に心血を注いだ我が身を許せず、戦後自殺未遂まで追い詰められた体験に触れ、クリスチャンの友人に導かれて病床でキリストを受け入れた経緯を語った。懸賞小説『氷点』入選後、作家生活を支え続けた夫の光世氏と共に、生涯著作を通してキリストを伝えた三浦氏の信仰は、今も作品の中で輝き続けている、と結んだ。
パウロさんは三浦氏の代表作『塩狩峠』から「長野政雄物語 塩狩峠『旭川編』」を披露した。創作にあたって、北海道の現地で、長野さんが犠牲になった線路のレールに耳を当ててイメージを浮かべたという。刊行以来多くの人を信仰に導いた実話を、パウロさんは迫力たっぷりに語った。
遊助さんは創作落語「ラーメン屋(福音版)」を披露。ユーモアの中に哀愁漂う芝居の一幕のようなストーリーをきれいな江戸弁で語り、聴衆を引き込んだ。
リスナーとの交わりでは、ラジオ牧師とパーソナリティが登壇。放送伝道の役割と、インターネットを通した働きの広がりに触れた。増田博実行委員長は「これからも一生懸命伝えていきたい」と挨拶。閉会後若手委員が希望者に、音声配信アプリのスポティファイやラジオが聴けるアプリ、ラジコのダウンロード方法を伝授していた。
【藤原とみこ】
(2024年07月14日号 02面掲載記事)