深刻な飢餓に苦しむ人々
干ばつで乾いた土地

ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は、アフリカ・ザンビアにおける海外パートナー「Ainoteザンビア」からの緊急要請に応じ、活動地のカラング村における干ばつ被害家庭に対して緊急食料援助を実施する。

支援世帯は、孤児を受け入れている家、子どものみで暮らす家、寡婦、身体障害者、高齢者など深刻な干ばつにとくに苦しんでいる約70世帯(1世帯5人前後)。食料支援期間は2025年1〜2月。支援内容は、メイズ粉25kg、調理油2ℓ、うずら豆5kg、ピーナツバター1kg、大豆ミンチ3kg、塩1kg、砂糖2kg。ハンガーゼロの支援額は6千ドル相当。

餓死した家畜

カラング村のある南部州は、以前はザンビアの主要な穀物生産地だったが、4年にわたる干ばつにより、この地域の農業生産力は年々弱まっている。村の人々は勤勉で、干ばつの影響を受けながらも、雨季には自分たちの手で食料を栽培し何とか耐えてきた。だが、通常は11 月には降る初雨が今年は12月までずれ込んだ上、雨量が大変少なく、やっと植え付けた作物も多くが枯れてしまっている。穀物の貯えも底をつき、ほとんどの人が、1 日1食がやっとの状態だ。中には、野生の果物や食べられる根っこを探して、何とか生き延びている人もいる。

ある程度、余裕ある暮らしをしていた人たちも、財産である家畜を手放さざるを得ないところまで追い込まれているが、その家畜も水不足とそれによる放牧草の不足のため弱っており、多くの家畜が命を落としている。

ザンビアはアフリカの中央に位置する

今回の緊急援助は、食料確保に不安のある家族に最大2 か月間の食料を提供し、次の収穫まで何とか持ちこたえられるようにすることを目的としている。更に、現在取り組んでいる共同農園やウサギの飼育の活動を広げ、地元での食料生産や起業についてのトレーニングを行うことで、地域全体の長期的な生計の向上を目指していく予定だ。

緊急募金は、郵便振替またはウエブサイトから直接クレジットカード決済が利用できる。◆ウエブサイト URL https://www.jifh.org ◇郵便振替 00170・9・68590 日本国際飢餓対策機構(記入欄に必ず「ザンビア緊急募金」と明記)。問い合わせはTel072・92・2225(広報)まで。