展示会場

東日本大震災から14年目となる今年、銀座教文館3階ギャラリーステラ(東京・中央区銀座4ノ5ノ1)では、信木美穂さん(きらきら星ネット代表、ミホプロジェクト主宰)の詩画集『ひまわりの丘 福島の子どもたちとともに』原画展が、3月1日から12日まで開催中だ。

信木さんは東日本大震災直後から、福島第一原発事故による避難家族を支援する「きらきら星ネット」を2011年9月立ち上げ、交流活動や保養プログラムを継続する。そんな中、支援活動の報告書を書く時に「子どもたちの顔とイメージが浮かんできた」のをきっかけに、2012年夏から絵と詩の制作を始めた。また、音楽家らと「ミホプロジェクト」を結成し、同年9月から絵と詩と音楽で構成されたチャリティーコンサートを開催。以後、ほぼ毎年行われてきた。2013年には、「本にしたら」との勧めもあって、詩画集『ひまわりの丘 福島の子どもたちとともに』を上梓した。原画展は2020年から。キリスト教出版の関係者から「原画があるのなら、原画展をしたらどうか」との声掛けを受け、教文館ですることに。以後、年に一回毎年開催している。

信木美穂さん。左上は最初に描いた「ひまわりの丘」

信木さんの描く子どもの絵の特徴は、何かを訴えているように見つめる眼だ。「避難してきた子どもたちはみな、希望をもてるような状況ではなかった。『いつ帰れるの』、『原発って大人がつくったんでしょ』とか、そういうやり取りをした時の子どもの本音は、心に刺さる。怒っているでもなく、笑っているのでもない。無表情で、複雑な思いを抱えている。そんな内面を絵で表現している。絵画を見た人も『真剣にこっちを見ている』という感想が多かった」と語る。

『ひまわりの丘 福島の子どもたちとともに』信木美穂著、きらきら星ネット企画、LABO発行、1,650円税込

会期中は無休。日曜日は午後1時から8時まで。最終日は午後6時まで。8日には、関連イベントとして、「ミホプロジェクト祈りのコンサート」が午後2時半から、東京・目黒区五本木の日本聖公会東京教区聖パウロ教会で開催される。前売り3千円、当日3千500円。詳細は

URLhttps://www.kyobunkwan.co.jp/xbook/archives/info/himawari2025で。