救世軍、ミャンマーで物資提供、輸送支援
救世軍は、3月28日のミャンマー地震を受け、物資提供、輸送支援などの支援活動を行っている。
支援は約4000万円規模で、シンガポールを通して行う。
救世軍は1915年からミャンマーで活動。本部はヤンゴンに置く。国内に児童養護施設3か所、児童デイケアセンター、診療所を持ち、57村落で地域開発を行っている。
マンダレーから南へ300kmにあるイェニの小隊では建物が損傷。ソー・サミュエル大尉と家族は自宅を離れている。
ピューにある児童養護施設についてキン・チェリー・ソー中尉は「子どもたちや職員は全員無事ですが、建物の構造的な安全性が心配されています」と報告している。
ミャンマーの救世軍士官はこのように報告。
「被害は甚大であり、救助活動が非常に困難になっています。90年以上の歴史を持つイラワジ川の橋をはじめ、マンダレーからヤンゴン間の主要幹線道路など、重要なインフラが損傷を受けています。ネピドー総合病院も崩壊しており、負傷者の治療が一層困難な状況です。さらに、マンダレー空港は地震の影響により6か月間閉鎖されることになりました。主要な高速道路も使用不能となっており、代わりに古い道路を利用せざるを得ない状況です。そのため、救助および支援活動の進行が遅れており、多くの人々が食料や安全な飲み水、避難所を確保できずに苦しんでいます」
救援チームは4月2日、ヤンゴンからマンダレーに、寝具、懐中電灯、飲料水、食料品などの緊急支援物資を輸送した。幹線道路が損傷し、検問が行われ、移動には16時間を要した。3日には、マンダレー中心部と周辺地域で被災者を訪問、支援した。
ヤンゴンを出発する救援チーム
ミャンマー地区プロジェクト責任者のペンデント大尉が報告。
「救世軍はマンダレーに拠点を持ちませんが、現地協力者と連携しこれらの物資配布を行います。今回の訪問では、現地の緊急度が最も高いニーズの特定と、今後の重点支援地域の選定を目的とした詳細な状況調査も実施します。これらを次段階の計画策定に活用していきます。」
「訪問中、多くの家族が地震によって家を失っていることが判明しました。しかしながら、彼らの困難な状況は、マンダレー市の主要な都市圏外の遠隔地に居住しているため、ほとんど知られていません。そのため、引き続き食料支援が必要です。現地では、継続中の紛争に関連していると思われる制限事項がいくつかあり、救援活動を複雑にしています。継続的なお祈りとご支援に、心より感謝申し上げます。」
オンライン寄付は以下リンクから。
https://www.salvationarmy.or.jp/donation
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