ＮＨＫ朝の連続テレビ小説「あんぱん」の放映が始まった。漫画「アンパンマン」の作者やなせたかしと夫人の愛情物語ということだが、生前、やなせ氏はクリスチャンでは、という風評があった◆代表作「アンパンマン」は、飢えや空腹で苦しむ人に自分の顔を分け与える愛と正義のお話として、多くの人に感動を与えてきたが、その姿にイエス・キリストを重ね合わせ、いつの間にか右のような風評が広がっていったようだ◆２０１３年、やなせ氏が死去した翌日の東京新聞も「ダンディで信仰熱いクリスチャン」と紹介したが、１か月後、東京新聞は「やなせたかし氏をクリスチャンとしたのは誤りでした」と訂正記事を出している◆一方、カトリックの晴佐久昌英神父が、自分が教会のホームページに書いたクリスマス物語に、やなせ氏が挿絵を描いてくれた次第を載せ、その作品にはキリスト教の愛の精神が流れていると紹介している。

（2025年04月13・20日号 02面掲載記事）