アジア・オセアニアの日本語集会 礼拝と地域支援に貢献 内外ネットワークづくり進む
現在本紙が制作中の「世界宣教地図 アジア・オセアニア日本語教会・集会情報」(仮称)では、13か国46教会・集会の情報掲載を予定しているが、その働きは、日本語の礼拝や交わりを求める日本語話者に向けてのものにとどまらず、その地域、コミュニティーへの貢献、種まきにもなっている。
2016年に行われた第6回日本伝道会議(JCE6)での「ディアスポラ宣教協力(推進)プロジェクト」を契機に、世界各国のJCF(日本語教会・集会の総称)をつなぐネットワーク作りが進められる中、今年は5月14日から16日まで、奥多摩福音の家を会場に、「アジア&オセアニアJCF Conference 2025」が、翌17日には、御茶の水キリストの教会(東京・千代田区)を会場に、「D.J.C.ReUnion (ディアスポラ日本人クリスチャンリユニオン)」が開催された。カンファレンスには、6か国8教会の現役メンバーと、4か国4教会のかつてのメンバーが、リユニオンには約50人の帰国者が参加した。
リユニオンで活動が紹介されたのは、ジャカルタ日本語キリスト教会(インドネシア)、クローズネスト日本人キリスト教会(オーストラリア)、マニラ日本語キリスト教会(フィリピン)、タイ聖書福音教会(タイ)、シンガポール国際日本語教会(シンガポール)、チカラン日本語キリスト集会(インドネシア)、香港日本基督者会(中国)、クライストチャーチ日本人キリスト教会(ニュージーランド)、サラン教会日本語礼拝部(韓国)、上海ジャパニーズ・クリスチャン・フェローシップ(中国)。そして、東京JCF(日本)。
ジャカルタJCFでは、「家庭のために祈る集い」を、日本語で行うものと、日本人と結婚したインドネシア人によるもの、二つ行っている。また、現地の教会と協力して、児童福祉施設で日本語教育を始めることを計画している。
香港JCFは、戦争による休止期間があったものの、今年で創設100年。牧師のアレックス・タン氏は、マレーシアの国費留学生として日本に滞在していた時に信仰を持った。教会として、カンボジアへの短期宣教や、在香港の難民への支援活動も地元の団体と協力して行っている。
上海では、クリスチャンの中国人の妻が日本人の夫をJCFに連れてきて、夫が洗礼に導かれた。
東京JCFは、2001年に「東京ミレニアムチャーチ」としてスタートしたが、09年に改称。海外で救われた日本人キリスト者の多くが帰国して教会探しに困難を覚えることから、彼らに受け入れられやすい「JCF」を教会名とした。帰国者の受け皿的教会となることを目指している。
JCFの働きを通して、現地滞在日本人、帰国者、また現地の人々に祝福が広がっている。それらすべては、クリスチャンが遣わされた場所で、普通に礼拝を守るという、教会の働きとして行われている。【髙橋昌彦】
(2025年06月08・15日号 07面掲載記事)