ハンガーゼロ災害支援部・熊本地震緊急支援チームの申王澈(シン・オクチョル)、高橋秀幸両スタッフが8月10日に現地入りし、11日朝から被災地の一つ八代市で活動を開始した。以下は高橋スタッフの報告の要約。


11日熊本市内の宿泊先から車で八代市の児童養護施設「八代ナザレ園」へ。能登半島地震の被災者支援でハンガーゼロと協力をしてきたNPO法人LOVE EAST と、2016年の熊本地震で協力した九州キリスト災害支援センター(九キ災)が行っている炊き出しの手伝いをした。炊き出しは、LOVE EASTがかき氷、九キ災がコーヒーを提供。ハンガーゼロは、パンの缶詰と塩分補給用の塩ゼリーの配布と、会場での手伝いをした。
八代ナザレ園の鎌田隆裕施設長に話を聞いた。以下は、鎌田施設長の話。
━7月28日発災時は、入口ホールの大きな照明設備が激しく揺れ、両脇の壁にガンガンぶつかり、壁を傷つけた。だが、幸いにも施設の水道設備が無事だった。それですぐに周辺の方々に水の無料提供を始めたところ、口コミで広がった。次に研修棟2階にある親子のための部屋でシャワー設備の提供を始めた。さらに多くの方々が来られたため、子どもたちの宿泊棟のシャワーも開放するようになった。これでシャワーが7台となったが、利用のために5時間待ちの状態ともなった。その後、さらに仮設シャワー8台も設置し、最終的には15台となったことで現在の待ち時間は、長くても1時間半とのこと。この頃からシャワー提供でメディアで取り上げられるようになった。━
同園では、断水で入浴できない人たちがシャワーを利用したあと、休憩を兼ねてかき氷やコーヒーを楽しんでもらったり、寄せられた各種の支援物資(ハンガーゼロほか、キングスガーデン埼玉から大人用オムツ類、日本福音同盟〔JEA〕災害援助委員会からの物資)を受け取っているとのこと。これらの物資配布はまだ必要があるという。
LOVE EASTと九キ災のキッチンカーの脇には、ゆっくりと飲食できるテントスペースがある。申スタッフが被災された一人から話を聞いた。「在来線も新幹線も八代エリアは運休中が続いるため、それが夏休み明けまで続くと高校生や大学生の通学が今後心配だ。学校まで毎日車で送迎はとてもできないし、どうしたらよいか」と、切実に語っていたという。
午後は、熊本市南区のアッセンブリー・川尻キリスト教会(上田努牧師)を訪問し、パンの缶詰「救缶鳥」と塩ゼリーを届けた。上田牧師に伺うと、「地震では壁紙がずれる程度だったが、10年前の震災時に傾いたままになっていたところに、今回の地震で亀裂が入った。今、教会建物の建て替えを検討しているところだった」とのこと。上田牧師は、八代シャロンキリスト教会牧師としても14年前に赴任されており、八代市の被害についても非常に心配していた。特に行政が8月末をめどに復旧を進めている水道問題は、八代市に限って完全には解決しないとのこと。八代市は、全体の4割が上水道、6割が地下水を使用。地下水を使う家庭では、水圧低下による水量不足、濁りが解消しないところが多い。そのため、水道問題は長期化する可能性があるという。「八代市には水の支援がまだまだ必要だ」と語っていた。

チームは現地の被災状況を確認しつつ、支援活動を行っている九キ災や現地調査に入っているキングスガーデン埼玉などとも情報交換をし、協力できることを検討していく。特に必要とされる物資や、ボランティアを受け入れる活動拠点の確保で協力体制を構築できればと、話し合っている。現地には14日まで滞在の予定だ。(写真提供=ハンガーゼロ)

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