いのちのことば社  創立70周年記念特集

いのちのことばをしっかり握って ピリピ2:16

毎年一度、仕事を離れて信仰の養いを受けるスタッフリトリートを大事にしてきた(写真は2019年、恵みシャレー軽井沢で。講師の羽鳥頼和師とともに)

 

神のことばを伝えるツール 理事長  安藤能成

 いのちのことば社の働きは米国イリノイ州ホイートンに本部を置くTEAM宣教団によって始められました。TEAMの宣教の目的はもちろんキリストの福音を宣べ伝え、教会を建て上げることです。

 その目的のための手段としていくつかの部門が戦略的に用いられてきました。その一つが文書伝道です。他に放送伝道もあります。台湾にはTEAMRADIOがありました。また福祉的な働きとして病院運営もありました。それぞれの国の状況に応じてそれらの働きを展開してきたと伺っています。

 日本では放送伝道については太平洋放送協会PBAがあります。TEAMとしては運営していませんけれども、PBAで働いた宣教師もありました。さらに日本で用いられている宣教の働きとしてバイブルキャンプ伝道があります。TEAM宣教団が戦後日本の青年宣教のために始めたキャンプ伝道は多くの教派団体でも有効な伝道手段として用いられています。

 いのちのことば社は、文書、書籍の発行をはじめ、近年はいろいろなメディアを用いて宣教に取り組んでいます。私は福音讃美歌協会にも関係していましたので、『教会福音讃美歌』の出版にも、いのちのことば社が大きな役割を果たしたことをよく知っていま

す。

 また新日本聖書刊行会『聖書 新改訳2017』の出版に関わることができました。聖書と讃美歌集はキリスト教会の交わりとしての礼拝と伝道には欠かすことのできない大切な二つのツールです。その二つの出版に関わることができたことは大いに幸いなことだと感謝しております。

 さて、今は世界中が新型コロナウイルスの影響を受けて大変なことになっています。いのちのことば社も、このために苦戦を強いられています。諸教会が通常のように集まって礼拝を持つことができない状況です。教会活動があっての、いのちのことば社ですから、教会が日常活動に戻ることができますようにと願ってやみません。それでも「神のことばは鎖につながれていない」ということばに励まされて、神のことばを伝える大事な役割を担わされている、いのちのことば社であることを強く意識して、みことばの主であられるお方が、私たちの働きを閉ざされることがないようにしてくださることを信じて進んでいきたいと思います。どうぞお祈りください。(いのちのことば社理事長)

 

日本宣教への再チャレンジ   社長 岩本信一

 

 2020年10月で、いのちのことば社伝道グループは創立満70年となります。

 1950年、戦後の荒廃した日本の魂を愛し、TEAMの宣教師たちが福音を伝えるためにいのちのことば社を始めました。当初、日本人の識字率の高さを知った彼らは、有効な手段として「文書伝道」を選びました。それを中心とし、これまでの70年間に地域教会に仕え、福音を伝えてまいりました。

 この間、多くの教会・信徒の皆様に支えられました。また、職員として模範を示してくださった先輩方の存在も、欠く事のできない支えでした。そして、何よりも主なる神さまご自身が、私たちの先頭に立ち、傍らを歩み、御手と御腕によって倒れないように支え続けてくださった70年間でした。この間、私どもは創立当初より出版・販売という方法を取り、「文書伝道」を中心に地域の教会の宣教のわざに仕えてまいりました。資金を投じて出版し、それを販売し収入を得る。その繰り返しの中で、印刷費、職員給与、諸経費を賄い、宣教の働きを継続してまいりました。この70年間「文書伝道」という使命を変わることなく継続できたのは、発行物を購入していただくという資源(資金・人材・情報等)の循環が大きな原動力でした。皆様に心一杯感謝し、主の御名を賛美します。

 さて、2017年に私が社長に就任した際に、いのちのことば社の使命を「いのちのことば社は主の大宣教命令に従い、全世界の国民(くにたみ)に福音を伝える」と再確認しました。そして、2025年までに「いのちのことば社の働きを通して日本人口の10%(1千200万人)に福音を伝える」という目標を掲げています。この目標を目指しての歩みを日々重ねていますが、70周年を機に新たに宣教事業計画を立案いたしました。

 使命・理念の「ことば化」をします。

(1) 70年の歴史を振り返る「社史」を準備中ですが、そこでは70年の歴史の中で、感謝すること、反省すること、悔い改めることを記そうとしています。そして、70年の歴史を踏まえ今後いのちのことば社が目指す使命・理念を表す「いのちのことば社創立70周年宣言」を作成しました(下記)。

70周年記念宣教事業を計画しています。

(1)出版計画、伝道計画、(2)記念イベント計画(記念礼拝・レセプション)

※第5面で骨子のみを紹介いたします。

 なお、コロナウイルス感染拡大を受けて、この70周年の宣教事業計画は、2020年に取り組むことと、実施時期を2021年に延期することを祈りつつ判断いたします。

 皆様からのお祈りとご支援をお願い申し上げます。

         在 主