いのちのことば社伝道グループ(岩本信一社長)は、関係諸教会、諸団体宛てに「多額の不適切な会計処理の報告とお詫び」(以下、「報告とお詫び」)と題する文書を12月26日付で郵送した。

元職員が「業務上の立場を利用し、販売分野において現金で直接お預かりした売上金と献金の一部を⾧年、不適切に会計処理した」ことが発覚したと明かした。不整合額は調査中で、数千万円に上ると推定している。
元職員については、「疑義について明確な答えが得られず、その後、弁明の機会を設けても誠意ある対応が」なかったとして、刑事、民事両面での法的措置実施の準備をしているという。同件の詳細について、同社は「調査中」として、上記の発表内容に止めている。
同社は、「本件により多くの教会、諸団体、またご支援くださっているクリスチャンの方々の信頼を裏切ること となってしまいましたことを、心からお詫び申し上げます。何よりも、弊社に文書伝道の使命を託してくださった主にお応えする責任を果たせず、文書伝道に用いるべき資金の管理に不備がありましたことを重く受けとめ」ると謝罪した。
再発防止のために、社内ルールを見直し、管理体制を強化するとともに、社内教育およびコンプライアンス研修を実施するとした。具体的な取り組みとして、①現金を直接取り扱う部門の管理体制を複数役員体制へ移行、②売上・献金の取扱いと管理・報告のフローを複数担当者に分担し、責任者が厳正に管理、③棚卸・在庫管理の徹底、を挙げた。
同社社長の岩本氏は、再発防止策の道筋が見えた時点で社長を辞任する意向を示した。「改めまして、関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。願わくば、新たな体制となる、いのちのことば社のためにお祈りいただけますなら幸いです」と述べる。
「報告とお詫び」全文は年明けの1月6日に、同社ホームページに掲載予定。
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