2025年10月20日

子どもや若者たちが、神の創造と回復の働きで力を発揮している様子が世界から伝えられた。ローザンヌ/世界福音同盟被造物ケアネットワーク（LWCCN）は、9月3日オンラインで「被造物ケアにおける子どもと若者」をテーマにしたウェビナーを実施した。これは6月の「被造物ケアとビジネス宣教」に続く連続ウェビナーの2回目。今回は世界の教会で「被造物の季節」（9月１～10月4日）が取り組まれる中での開催となった。次回ウェビナーは12月4日に、「被造物ケアとアート」のテーマで実施する。 イラストAC ほそぼそ 時差にあわせて同じ内容を2回実施。初回は、LWCCN共同代表のジャスミン・クォンさんが司会進行し、子どもや若者にかかわる4人のストーリーが共有された。 ローザンヌ運動「子どもと家族ネットワーク」代表でインドのパール・ガンタさん、ニジェールで長年森林再生に取り組んできたワールド・ビジョン・オーストラリアのトニー・リナウドさん、サッカーと植樹をうまく組み合わせ、弟子育成につなげているザンビアのクリストファー・カザールさん、若者を神の国の視点で弟子育成するプログラム「カミナンテス」コーディネーターで中央アメリカのレイチェル・ベバリッジさんが、それぞれかかわる子ども、若者たちの取り組みを紹介した。 ガンタさんは、「被造物ケアは、私も、子どもたちも心から楽しんでいる大切なもの」と話した。「子どもたちや若者は、『明日』の教会ではない。彼らは『今日』の教会だ。聖書は一貫して、子どもたちが神の目的に参与することを示している」と話す。 （次ページで4人の報告概要、約1500字） ※日本でも、聖書的環コンソーシアムが主催で、ジャスミンさんを講師に、「聖書的環境シンポジウム」が10月27日19時30分、オンラインで開かれる。同主催の「キッズ環境プログラム」は「美しいフィリピンの自然があぶない!! 気候変動の問題から覗く世界の『今』」が11月29日10時からオンラインで開催される。 250909 ガンタさんはこう言う。「NGO活動で、子どもたちが植物を贈り物として贈った。これが広がり、今では地域社会でも教会でも、当たり前のことになりつつある。創造物を大切にすることは、単なる環境保護活動ではなく、弟子としての生き方です。子どもたちはこれを深く理解しています」 若者向けの宣教会議のエピソードも紹介した。「様々な国の150人の若者に何がいちばん心配かと聞くと、環境問題がリストの一番上に上がった。そして聖書を教えると、彼らは、聖書が死後の天国だけについて語っているのではなく、今ここにある正義と回復について語っていることに気づいたのです」 子どもたちを励ます4つのポイントとして、①子どもたちに自然と聖書を教える、②責任を与え彼らの貢献をほめる、③世代を超えたメンターシップ（成長支援）を持つ、④実践的な地域プロジェクトの実施を挙げた。 リナウドさんは、住民主体の自然再生アプローチ（FMNR）を開発し数百万本もの樹木を再生させた。 幼少から「木々、渓流が私の遊び場で、世界の森林伐採、子どもの貧困飢餓に問題意識があり、信仰の篤い母に励まされ、私を用いてください、という子どもの祈りをした」と振り返る。 「子どもたちは、環境について深い関心を抱いている。被造物を通して、子どもたちの心を形作ることができる。子どもたちは、神の被造物を大切にするという社会の意識に大きな影響を与えることができます」 「聖書に基づいた大人たちの支援が必要」と励ます。「子どもたちを受動的な（環境破壊の）被害者ではなく、被造物の癒やしにおける積極的な参加者として捉える必要がある。信仰をもって、彼らを導き、励まし、共に力を合わせれば、次世代が知恵と勇気を持ってリーダーシップを発揮できるのです」 カザールさんは、被造物の大切さのテーマにどうすれば子どもたちを巻き込めるかを考え、若者に人気のサッカーに注目し、「魂を清め、街を清める」というプロジェクトを立ち上げた。コーチを招き、トレーニングを行い、サッカーボールの作り方を教えた。紙でできた昔ながらのサッカーボールの要領で、プラスチックを束ねて、縛って、伝統的なボールを作る。「彼らはサッカーボールを作るために市場に行きプラスチックを集める。これが街を清掃しているとは、彼らは知らずに」と話す。 また、ザンビアでは捨てられた種から雑多にマンゴーの木が生えているが、その苗木を持ってくることを勧め、苗木を育てる働きを展開した。 やがて学校とも関係ができ、被造物ケアの概念を紹介した。「子どもたちは教会へ行き、牧師たちを鼓舞した」と言う。 被造物ケアの聖書グループも結成された。「現時点で約1,600本の木が植えられた。45の被造物ケアの聖書グループが結成された。若者たちが主導権を握り、神を発見しています」 ベバリッジさんは、中米グアテマラで、若者の霊的・神学的形成の過程に取り組む。「神の国とは何か、神の心とは何かを人々に理解してもらう使命を探求したい。神はすべての被造物を大切に思っている」と言う。 食生活と経済、土地の劣化が影響しているのかを探ったり、ゴミが川にそのまま流れ込むなどの問題を考え、協力できる団体から学んだ。 観想によって、人々を周囲の世界とのより深いつながりへと誘うクリスチャンの伝統にも注目する。「神が創造した世界とより健全な関係を築き、違った生き方を選んだ人たちに学び、自分自身を発見し、創造的な世界にコミットメントできる」と語った。 閉会の祈りで、ガンタさんは、「子どもたちが小さい頃から、神様は彼らを愛している、と伝えたい。神様はこの美しい世界を彼らのために創造し、彼らを創造した」と述べ、ローザンヌ運動の成果の一つ、ケープタウン決意表明で、言及される被造物ケアへの悔い改めを紹介した。 ※日本でも、聖書的環コンソーシアムが主催で、ジャスミンさんを講師に、「聖書的環境シンポジウム」が10月27日19時30分、オンラインで開かれる。同主催の「キッズ環境プログラム」は「美しいフィリピンの自然があぶない!! 気候変動の問題から覗く世界の『今』」が11月29日10時からオンラインで開催される。 90519 関連記事 https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-gay6kqareqy7wx1z/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-ye9x8j0hqystukd5/ https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-ndludwjypa6bbmsf/ 【リニューアルのご案内】 以下リニューアルのご案内です。電子版購読中の読者の方につきましては、２か月としていた移行のための無料期間を【３か月】（9月末まで）といたします。 リニューアル号2025年7月より 2025年7月より 電子版：速報・詳報記事を随時掲載 紙面ビューアー ※バックナンバー閲覧可能 紙版：月2回発行 ■購読料 紙版（送料込） 月額1,226円（オンライン申込・限定クレジットカード支払いのみ） ６か月6,756円※本紙代が10％お得です 年額1.3512円※本紙代が10％お得です 電子版 月額900円(税込) 年額10,300円(税込) ※毎月払いより約5％お得です 紙・電子併読版（紙版の年額＋2500円で電子版併読が可能です） 月額1,400円(税込) 年額16,000円(税込)※毎月払いより約5％お得です ■リニューアル記念購読キャンペーン（受付期間：7月1日～10月31日） ・キャンペーン期間中、新規年間購読（紙・併読、電子）の方には、柏木哲夫著『幸せのかたち』をもれなく贈呈（書籍はご入金確認後、発送は９月末以降を予定しています）。 ・新聞の無料試読特典（紙版1か月、紙・電子併読1か月、電子版2か月）がございます。 ■電子版購読済みの方 現在の購読プランを【3か月間】（※変更）の無料期間に自動移行させていただきます。 (無料期間：2025年7月1日～【9月30日】（※変更）まで) 大変お手数ではございますが、決済方法の変更のため、無料期間のうちに下記の新ご注文受付サイトより、ご希望のプランの再注文手続きを頂けますようお願い申し上げます。 ※無料期間中のご注文の場合、最初の課金日は無料期間終了後の10月1日になります。 ※無料期間中のプラン変更(電子版→併読版など)は、無料期間終了後に反映されます。 ■新ご注文受付サイト（新サイト開設と同時に開設） https://クリスチャン新聞.com/start-checkout/ 「被造物の季節」最終日の10月4日には、青年主催の祈祷会がオンラインで開かれる。

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