首都圏大震災に備える 教会ネットワークづくり33 熊本地震は対岸の火事ではない 万全な備えを

 熊本地震から1週間後の4月24日、東京・新宿区百人町の淀橋教会で開催された「防災フェスタ2016」(Shinjuku Okubo Street教会防災ネットワーク=以下・SOS防災ネット=主催)では、礼拝堂で防災セミナーが行われ、SOS教会防災ネット代表の菅野直基さん(友愛グループ教会連合・新宿福興教会牧師)が代表挨拶をした。
 菅野さんはSOS教会防災ネットが立ち上がった経緯についてこう語る。「大久保通りには多くの教会が建ち並んでいます。でも、これまで一緒に集まったり、協力したりということはありませんでした。しかし、2011年3月11日に起こった東日本大震災を機に、防災士の栗原一芳さんが各教会に、地域の防災協力を呼びかけてくださったことから、SOS教会防災ネットが立ち上がりました。現在毎月1回もしくは隔月で、各教会持ち回りで集まり、互いに情報交換をし、親睦を深めています」
 今回の開催は「地域の広報活動の一環だ」と言う。「SOSとは〝新宿〟〝大久保〟〝ストリート〟の頭文字ですが、世界中で使われている避難信号でもあります。震災などの有事の際、各教会が助け合うだけでなく、地域の皆さんのSOSに対応できる準備をしていきたいと願っております」
 10日前に発生した熊本地震のことにも触れた。「この地震は、1995年に起こった阪神淡路大震災規模で、多くの被災者を出しました。現在も懸命な災害救援活動が行われております。本日来てくれる予定だった救世軍の災害救援車は、熊本におり、現在炊き出しの支援をしております。炊き出し実演と試食を期待して来られた方はご了承ください。また、新宿危機管理課より、参加者全員に配られる予定だったミネラルウォーターは、すぐに熊本の被災地に運ばれました。代わりにウェットティッシュを用意してくださいましたので、お持ち帰りいただければと思います」
 「熊本地震は対岸の火事ではない」と、備えの大切さも強調する。「日本は世界有数の地震国と言われています。今や日本中どこにいても、地震の被害をいつ受けるかわからない。南海トラフ地震、首都直下型地震は、30年以内に70%の確率で起こるだろうと言われています。しかし、恐れることはありません。大切なことは地震に対する備えです。大地震が起きた地域の人に聞きますと、震災前にしてきたことが何一つ無駄にはならなかったと言います。ですから、地域の教会員、地域住民の皆様と力を合わせ、首都直下型地震に対して万全な備えをしていきたいと願っております」(つづく) 【中田 朗】