東アジアで広がる文化空間 「本屋」の存在意義⑥

【書店】本を販売する小売店【本屋】本を売る人たち

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本を介して人をつなぐ 「本屋」の存在意義⑤ 【書店】本を販売する小売店 【本屋】本を売る人たち
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写真=突破書廊。香港で

 街で黒いマスクをしている若者を見かけると、ドキッとする。香港のことを思い出すからだ。昨年秋、記者は香港を訪ねた。反逃亡犯条例のデモが盛んな時期。大通りを黒シャツが埋め尽くし、一たび掛け声が上がれば、応答する声がなだれのように広がった。マスクと危機の蔓延(まんえん)、非日常と日常が入り乱れる光景は、今思えば、コロナ禍の世界を先取りしていた。

 この香港の旅は、本屋の旅だったとも言える。滞在期間中には香港キリスト教書展が開催。東京都の半分ほどの面積の香港だが、キリスト教書店は40以上ある。東京は数軒ほどであることを考えると圧倒的な差だ。

(次ページで香港、台湾の書店文化について)