
フィナーレで準備委員ら。中央が末松さん
1992年に4団体が連合して始まったJECA(日本福音キリスト教会連合)史上初の全国青年大会「DAWN2022」が、5月3、4日に開催された。コロナ禍のためオンライン開催となったが、200人以上が参加した。メイン講師に内田和彦牧師(前橋キリスト教会)、吉澤慎也総主事(キリスト者学生会)が立ったほか、地区企画、分科会、「建設的テーマトーク」などで各地区を互いに知り、交流の機会を設け、身近な信仰のテーマを深めた。
JECAは全国9地区200以上の教会があるが、青年の全国大会は初めて(プレ集会3回を別に実施)。準備委員長の末松謙一さん(栄聖書教会教会員)は全国大会への思いを学生時代から持っていた。「キリスト者学生会など超教派の集まりで初めてJECAの青年たちに出会うことが多かった。他教団、教派はすでに同世代の結束がある。身近なところで交わりがなかったさみしさがあった」と話す。
JECA内で地区をこえた青年の交わりを企画してきた。2012、18年に開かれた日本青年伝道会議(日本福音同盟青年委員会主催)にも参加し、他団体の取り組みを聞き回った。18年には発起人7人でJECA全国運営委員会に要望書を提出。コロナ禍で一度延期したものの、22年の本大会が実現した。
同大会担当牧師の加藤光行牧師(朝日聖書教会)はJECAの歴史を振り返り、「信仰告白を共有しつつ、各個教会の主体性を重視する連合。トップダウンに物事は決めない。全国的な土台作りには時間がかかった。様々な壁も青年の働きということで超えられた。次世代の育成と伝道は教会の最重要課題という認識はあり、要望を受けた当初から全国運営委員会も全力でサポートした」と言う。末松さんも「協力を得る、仲間をつくるという部分ではスムーズだった」と語った。全国からの準備委員は30人におよんだ。末松さんは「青年主体でとにかく話し合い、みなで意思決定した。『主体性』を大事にするJECAらしさを、大会を準備する中でみな学んでいきました」
「打ち上げ花火にしない」「一部の仲良しグループや熱い人たちだけの大会にしない」など気を配った。「定期的な交わりがない地区も多い。身近な地区で何か企画できるよう励ました。また誰でも参加できる雰囲気を重視しました」
加藤牧師は「元気な雰囲気だけでなく、『弱さ』も意識していた。実は『弱さ』を感じていた時に、私たちが出会って交わりが与えられ、全国大会に導かれた経緯があった」と明かした。末松さんも「青年の忙しさ、悩み、失敗、御言葉への飢え渇き、などリアルな感覚が大事だった」と語った。
大会内では集会の継続、JECA全体の青年宣教を推進する取り組みなど様々な展開も話し合われた。【高橋良知】
