末期がんで亡くなった仮放免者「マイさん」追悼ミサ「悲しいが、無駄ではなかった」
仮放免中にがんにかかるが十分な医療を受けられず、昨年1月に亡くなったカメルーン人のマイさん。それから1年半後の7月10日、カトリック信者だったマイさんをしのぶ追悼ミサが、東京・府中市府中町のカトリック府中教会で開催。生前、マイさんを支援していた阿部頼義氏(グレースガーデンチャーチ牧師)が、ルカの福音書10章の良きサマリア人のたとえ話からメッセージをした。
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「なぜ42歳の若さで死ななければならなかったのか。もっと早く病院に連れていけたら、入管(入国管理局)に強く訴えていたらと、いろいろな後悔が頭をよぎる。彼女の人生に関わってきた者として、たくさんの後悔がある」。阿部氏はそう語る。
だが、「マイさんは決して過去を振り返る人ではなかった」と言う。「末期がんの状況でも、後ろを振り返ったり、誰かのせいにしたり、後悔はしなかった。『私は神様が守ってくれるから大丈夫。私は神様の奇跡を信じる』と、信仰を持ち続けた。亡くなる数日前のチャットの言葉も、『いつもありがとう』だった。最後まで希望を持ち生き続けていた。この地上の生涯を終えたマイさんは今、大好きなイエス様のもとで安らかに過ごしていることを信じている。私たちは過去を振り返る必要はないと思う」、、、、、、、
(クリスチャン新聞7月24日号掲載記事)