「おふぃす・ふじかけ賞」は、毎年、臨床心理士の藤掛明氏が「独断」と「偏見」で、キリスト教を背景としたカウンセリングやカウンセリング的な発想を示した良書を選ぶもの。2021年に出版された本を選定対象とする今回で第8回目となる。コロナ禍で延期されていた一昨年と昨年の授与式も合わせて行われ、会場には約20人の関係者が集まり、喜びを分かち合った=写真=。生配信の視聴者も数十人あった。

第1部は、藤掛氏の主催者あいさつを皮切りに3年分の授与式。受賞者はそれぞれスピーチや代読コメントで喜びの声を述べた。受賞作品は以下のとおり。

《第6回(20年)》
▽河村従彦『牧師・教会リーダーのためのメンタルヘルス教職・信徒が共に歩むために』(いのちのことば社)
▽森マミ『大人になった発達障害の仲間たち』(いのちのことば社)
▽中村佐知『隣に座って スキルス胃がんと闘った娘との11か月』(いのちのことば社)

《第7回(21年)》
▽豊田信行『夫婦となる旅路』(いのちのことば社)
▽石丸昌彦監修『精神障害者とキリスト者 そこに働く神の愛』(日本キリスト教団出版局)

《第8回(22年)〉
▽ジョン・ヒューレット『牧師のレジリエンス 逆境でも燃え尽きない再起力』(いのちのことば社)
▽特別賞「雑誌の冒険」-「百万人の福音」「Ministry(ミニストリー)」「舟の右側」
第2部は、特別賞を受賞した3誌の編集長による座談会「雑誌の冒険、雑誌の創造」。それぞれが互いに刺激し合い、時には意見や情報を交換しながら、より良い発信をしようと努力している様子がうかがえた。

最後は、「信徒の友」の編集者として「精神障害者とキリスト者」連載に関わり、同書の単行本化を手がけた市川真紀氏(日本キリスト教団出版局)が、キリスト教メディア、特に紙媒体の可能性への期待を述べて締めくくった。
授賞式の模様は、YouTubeで見ることができる(https://youtu.be/vQGg0fVuUcg)。【山口暁生】

クリスチャン新聞web版掲載記事)