ウクライナ、気候問題に危機感 「和解と一致」WCC総会 独で開催
世界教会協議会(WCC)の第11回総会が8月31日から9月8日まで、ドイツ・カールスルーエで開催され、全世界から3千500人以上が参加した。テーマ「キリストの愛が、世界を和解と一致に動かす」のもと、祈りや聖書講解を基盤に、COVID-19 の世界的なパンデミック、気候変動、人種差別、構造的、経済的不平等、性差別など多様な問題に目を向けた報告、対話の機会があった。同総会のページ(https://www.oikoumene.org/about-the-wcc/organizational-structure/assembly)で随時情報を発信した。ニュースや動画の配信、200頁超の主要資料をはじめ、祈祷文、賛美歌集、各種報告集などをダウンロードできる。
「和解」には神と人、教会と教会、教会と世界、国や民族などの広がりがあるが、特に9月1日は環境配慮キャンペーン「被造物の季節」初日でもあり、「全被造物との和解」のテーマを中心に、祈祷会、主題講演などがあった。総会全体でも、ブースや分科会、若者たちのデモなどで、気候危機が意識された。
2日目主題講演「ヨーロッパ」では、特にウクライナ問題に焦点を当て、ウクライナ正教会の大司教なども登壇した。WCCとしては、ロシア総主教キリルにあてた文書など、ロシアに批判的な立場が強調された。
3日目以降も、経済格差や健康といのちの全体性、正義と人間の尊厳、教会の一致と新しい弟子づくりなどの主題が話された。
23以上の分科会やカトリック、世界福音同盟、世界ペンテコステネットワークなど多様な団体のブースで知識を深めた。ドイツのお菓子、ボードゲーム、グーテンベルク印刷機レプリカなどが用意され、交流が促された。 総会直前には、先住民族、青年、障がい者、男女、などをテーマにした各集会も開かれた。
(クリスチャン新聞web版掲載記事)