
「被造物ケア」とは、いわゆる環境問題やリサイクルに取り組む、ということだけではないことが具体的に示された。世界的な宣教運動ローザンヌ運動の被造物ケアネットワーク(LWCCN)は、ビジネス、子ども、アート、という多様な分野のネットワークとコラボレーションする3回のウェビナーを2025年に実施した。
3回目の「アート」は、12月4、5日(両日同内容)に開催。4日は、OMF宣教師のジャスミン・クウォンさん(LWCCN共同代表)が司会進行し、発表と小グループのディスカッションがあった。ローザンヌ運動のアートネットワークや自由と正義ネットワークの代表者らが登壇し、神の創造や芸術の神学、作品紹介、制作時の内面、植民地主義と民族アイデンティティーなど、様々に話題が広がった。
多様性の尊厳の源とは
初めにインドから、アートネットワーク共同代表も務めた経験のあるウダイ・バラスンダラムさんが神学的な発題をした。ウダイさんは、バンド活動をし、インドの映画業界(ボリウッド)で、活躍した経歴もある。詩的、哲学的な表現で創造性の神学を語った。
インドにおけるキリスト教のイメージとして、「西洋風の服を着て、尖塔のある建物で、椅子があり、ピアノの伴奏。賛美歌は文字通りアメリカから輸入されたもの」と述べた。「私たちが受け継いだ神学のほとんどは、北半球からの輸入。しかし現在は、大多数の世界の文脈、地域のニーズに合わなくなってきた。クリスチャンはインドにおいて外国人と見なされている」と指摘した。
一方、ウダイさんは、西洋化されたキリスト教によって経験するのではなく、創造性によって、神の存在を理解するあり方を提唱する。「神の芸術としての創造に出会う時、私たちは、父、子、聖霊の存在、性質、目的、その相互作用を共有し始める」と述べた。
創造性の神学について様々な観点で説明した。「創造とは関係性の中で存在する」と述べた。「三位一体のデザイン」という視点も紹介。「創造の源泉とは、三位一体の共同体の多様性だ。すべての創造物は、単に多様であるだけではなく、神によって創造されたことによって、内なる尊厳をもっている。創造性とは、神の存在への参加であり、その存在は、根本的に内在する多様性によって特徴づけられる」と語った。
創造を描写する箴言8章22~31節の「喜び」も特徴として挙げた。「創造性の神学は、創造よりも〝創造性〟を優先する。創造の価値を考えるためには、その喜び、歓喜、美しさ、驚きを想像したい」と話した・・・
(次ページで、ウダイさんの芸術の取り組みの例に続き、「先住民伝統の織物で聖書の世界を」、「想定外!花が開いた」、「世界のアーティストが示す『創造』」、など約2200字)
