石巻オアシス教会(趙泳相牧師)の創立10周年記念礼拝が11月12日、宮城県石巻市吉野町の同所で開催。池田恵賜氏(JECA・本郷台キリスト教会牧師)が説教した。横浜市の本郷台キリスト教会とネット中継を通じて一緒に礼拝を捧げた。


池田氏

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石巻オアシス教会は、本郷台キリスト教会と一般財団法人オアシスが始めた石巻支援活動から誕生した。東日本大震災から5か月後、八幡町に地域支援センター「お茶っこはうすオアシス」を開設。だが、常駐のチャプレンがいない問題を抱えていた。そんな現状をオアシス評議員の一人の趙氏が評議員会で知り、「私を石巻に遣わしてください」と立候補。2013年4月に趙氏が派遣され、11月に石巻オアシス教会が設立された。

16年にはコンビニ跡地を購入し、建物を改装し新会堂に。八幡町から現在の場所に移転し、同年11月、地域支援センターの働きも兼ねた教会として新たなスタートを切った。同教会では、これまで16人が受洗している。

同教会は牡鹿半島の宣教に力を入れており、記念礼拝では牡鹿半島の家の教会に派遣される成尚勲(ソン・サンフン)宣教師の派遣式も執り行われた。

記念礼拝では、当重茜氏が時別賛美。がん闘病を経験してきた当重氏は「神の許しなくしてここに立っていない。神の息が今朝も私の内に吹き込まれ、いのちがあることを感謝している」と語り、「キリストは生きておられる」を賛美した。


当重氏

池田氏はヨハネの手紙第一4章7~12節から「繋(つな)がる力→」と題してメッセージ。「この働きを続けて来られたのは、様々な方々と出会い、繋がって、助けられてきたから。一人一人の力は弱くても繋がることで強くされる。『一人なら打ち負かされても、二人なら立ち向かえる』(伝道者の書4・12)のように繋がることは大切なことが分かる」と話す。

だが、「クリスチャン、教会は繋がる力を持つだけでは十分ではない」とも言う。「〝繋がる力〟の先にあるもの『→』は何か。それは〝繋げる力〟だ。私たちはこの力を与えられている。イエス様の十字架によって、関係が切れてしまったあの人とつながることができ、神の愛があなたから広がっていく。その姿がヨハネの手紙第一4章の個所に表されている。私たちはこれからも石巻の方々と共に歩んでいきたい。そのために、〝繋がる力〟の先にある〝繋げる力〟をイエス様の十字架からいただき、神様の愛を広げていこう」と結んだ。

その他、本郷台キリスト教会からの「お祝い動画」の上映、石巻オアシス教会、本郷台キリスト教会双方の祈祷課題を挙げて、祈り合う時間を持った。午後は当重氏のコンサートが開かれた。
【中田 朗】


記念礼拝のあとで

2023年12月03日号   02面記載記事)