レポート:ムーン理枝=中部教役者会会長、うるまバプテスト・コミュニティ・チャーチ牧師

今年のペンテコステの日(5月19日)、「沖縄ペンテコステ合同礼拝」が、うるま市市民芸術劇場響ホールで開催されました。子どもを含む約900人の参加者が集いました。この合同礼拝は、本島中部を拠点に活動する29の教会、宣教団体が加盟している沖縄中部教役者会(以下、中部牧師会)の主催で行われたものです。


礼拝の様子

中部牧師会は19 74年に発足し、今年で50年目を迎えます。その歩みの中で、「合同礼拝」は新しい取り組みとなりました。そこに至るまでには、多くの困難、また個々の教会の特徴や考え方を乗り越えなければなりませんでした。しかし、神様は扉を開いて、主催者、各教会の信徒たちが共に一つのビジョンに一致し、祈り、協力し合い準備してきました。

今まで、中部牧師会は「ペンテコステ大会」と称し伝道集会を大々的に行なってきました。しかし、2020年、恐怖に震えたコロナ感染症の影響によって、人と関わる事が容易にできなくなり、教会もまた疲弊して、約3年間、共に礼拝を捧げることができない状態を耐え忍んできました。その中で、人の愛、教会の存在の意義を考えさせられて、今まで「あたりまえ」と思えたことは、まさに神様から私たちに与えられた贈り物、祝福だということを思い返す時でもありました。そのようなわけで、今年は時代の変化を意識しながら、変わらぬ「神様の愛と主イエス・キリストの恵み」を思い起こし、共に神様に感謝を捧げる「合同礼拝」を開催する運びとなりました。


超教派の賛美フラチーム「ハノ・ハノ・イ・カハク」

メッセンジャーの中川健一牧師は、沖縄のキリストの御からだである教会に、ご自身の経験から「苦しみから学んだ教訓」を涙して力強く励まし語って下さいました。

参加した方々からは、「教団、教派を超えて兄妹姉妹と共に心一つに、同じ主を礼拝できた喜び、心動かされました」「暗い時代にあって主の光を持つ一人ひとりが、この合同礼拝に集められて、強い光となったことを実際見ることができて、強められました」などの声が聞かれました。

今回、合同礼拝を通して、「主はひとり、信仰は一つ、バプテスマは一つです。(エペソ4・5)」の御言葉を神様のご臨在の中で、共に体験させていただいた日となりました。日本のプロテスタント教会の約170年の歴史の中で、今、沖縄の教会に新しい聖霊の風が吹き始めていると感じています。

2024年06月30日号 04面掲載記事)