「自分の中の差別を考えて」排外主義と歴史、ラップでも声 朝鮮人虐殺神奈川追悼会
ラップのリズムに乗せ、メッセージを伝えるFUNI
朝鮮人虐殺神奈川追悼会(関東大震災時朝鮮人虐殺の事実を知り追悼する神奈川実行委員会主催、横浜YMCA共催)が横浜市の久保山墓地関東大震災殉難朝鮮人慰霊之碑前で9月7日に開かれた。
震災から100年の昨年、公文書によって、神奈川県内で59件145人の朝鮮人らが殺害、4人の傷害が記録されていたことが明らかになった。追悼会では、その記録を一人一人読み上げ黙祷した。
追悼の舞、合唱ほか、主催者、議員、弁護士らが報告。新史料の説明とともに、政府、横浜市、神奈川県に虐殺の事実認定や調査を求める活動について語った。
ラッパーのFUNIが、「良きサマリア人」をモチーフに過去の虐殺や現代の差別排外主義について歌う新曲「Resurrection101」をリズムに乗せ披露。「これは単なる日本批判ではない。自分のこととして引きつけてほしい。自分の中の差別、ジェノサイドについて考えてほしい」と語った。
右が佐竹総主事
閉会のあいさつには、横浜YMCAの佐竹博総主事が立ち、「101年前のことを繰り返してはならない。現在は情報があふれる、あっという間にデマが広がってしまう。冷静に考え、多数意見だけが正しいのではなく、違いを認め合い、共に生きることが大事。何よりもいのちが大切ということを、いま、これからの挑戦、実践の中で考えたい。これからも追悼の祈りの輪が続き、広がることを願う」と述べた。
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