
メッセージ 中村陽志
単立熊本ハーベストチャーチ牧師
九州キリスト災害支援センター・
熊本ベースディレクター
4月14日午後9時26分、16日午前1時25分に震度6以上の地震が熊本、大分の地方を襲いました。甚大な被害が出た熊本県上益城郡益城町では気象庁震度階級では最も大きい震度7を観測したのだそうです。私は本震と呼ばれる16日未明は家族で避難所に行きましたが、どこも人で溢れ自宅の駐車場に戻りました。家族は車中泊を強いられました。2台収納できる駐車場のうち、1か所はブロック塀が根元から倒れていました。
自宅内は家具や食器棚が倒れ、床には破損した食器が散乱していました。停電したなか散乱した写真立てや食器を土足で踏みながら自宅に入り、押入れから布団と、ブルーシートを庭に敷き、横たわったのです。
何度も大きな余震が続く中、地面からはゾッとするような地鳴りが一晩中していたのです。2度の大きな地震とその後続いた余震で、熊本中が、大きな痛みと苦難を経験したのでした。私には美しい妻と、3人の娘がいるのですが、沖縄にいる大学生の長女は私たちと連絡がつかず、不安を感じたそうです。やっと妻と連絡がつき、妻は大丈夫だからと言ったのですが、「直接、顔を見ないと心配で仕方ない」と言うのです。なんとか彼女は熊本まで帰ってきました。私は支援の活動を、妻は教会のメンバーの安否確認をすぐにはじめ、10歳の娘を一度福岡にいる妻の妹家族の家に預けました。しかし彼女も一緒にいなきゃ不安だと、すぐに熊本に帰って来て、学校再開までの1か月間私たちとボランティア活動を共にしました。私たち家族は実際に身近な人と共にいることによって得る、心強さ、励ましを経験したのでした。
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「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)マタイ1章23節
まだ若い十代であったマリヤ。それも婚約中に妊娠し、それは聖霊によって身ごもったのです、と言ったとしても誰が理解してくれるでしょうか? 孤独と、不安、恐れの中マリヤは過ごしましたが、彼女を支えたのは夫ヨセフの理解と、なによりも、神が彼女と共にいる、インマヌエルなる神ということだったのです。
私自身、支援の活動を熊本の牧師や諸教会とで、不安と恐れの中始めました。しかし友人の牧師の電話から始まり、福岡に通常2時間で行ける距離を5時間かけて行くと、日本中から集まり、支援の会議をしてくださ
ったのです。そして地震の翌週の18日の月曜日には九州キリスト災害支援センターが立ち上がりました。日本中から、また世界中からボランティアが来てくださり、すでに5千人以上の方が働きをつなげてくださいました。また多くの献金によって教会堂再建のためのサポートを行っているところです。
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何より多くの方が熊本大分のために祈ってくださっていることは大きな励ましなのです。孤独と不安、恐れの中にいた熊本の人々を実際に共にいて励ましてくださる方々の存在は私たちを大きく励ましました。
東日本大震災から5年が経過し、驚くほどの宣教報告を受けています。その働きの成果が、熊本地震の支援にも活かされているのです。そして同じような痛みを経験した方々のことばは、言葉以上の慰めと励ましに満ちていました。なによりも地震からの支援の歩みの中で、絶えず神様は私に「陽志! 私はあなたとともにいるよ」という投げかけをデボーションを通して、あらゆる出来事を通して語りかけてくださったのです。
インマヌエル。その広げた翼はあなたの国の幅いっぱいに広がる。(イザヤ8章8節)
痛みと苦しみを経験した私たちの国をインマヌエルなる神はこのクリスマスの時に、愛とめぐみの翼で覆っておられるように感じるのです。
マリヤの不安と恐れを、インマヌエルなる神の翼は覆いました。そしてクリスマスにお生まれになられたキリストの十字架と復活のわざは、人類の罪と痛みと苦しみを覆ってくださるのです。
2016年、あなたにとってどのような年でしたか? 痛みと苦しみを経験したとしても、インマヌエルなる神はあなたと共におられてあなたの人生をその翼で覆ってくださるのです。
