
「レストランへ行っても、ここは日本? と思えるほど外国の方ばかりです」と語るのは、キングスチャペル岩国牧師の中上真由美さん。米軍基地がある岩国市は、山口県全体の外国人人口約1割を占める。この町で、中上さんが25年前に開拓した同教会も、そのルーツは海を超えた先にあった。
「ハワイ州・マウイ島にあるキングスカテドラルの枝教会です。教会運営も全てアメリカを基準に進めています」。ゴスペルフラダンスやクワイアなど、アメリカでの活動もそのまま取り入れ、毎月欠かさず、地域に出てイベントを行ってきた。

実は、教会の設立以来続けてきたその取り組みを、一昨年でストップしたという。「一シーズンが終わったなと思ったのは、教会からお子さんが減りつつあったことから。それで、既にあった教会のカフェを母体に、新たにこども食堂を始めたんです」。
毎月の様々なイベントに注いでいたものを、月に一度のこども食堂へ。今度は地域の方が教会を訪れる形へと変えた。始めて2年目、訪れる地域の方は80人程。スタッフとして食堂に立つ教会員には、長年のイベントやカフェ運営で培われた経験がある。
母体の教会から受け継いだ大きな特徴がもう一つ。「一つの教会がたくさんの枝教会を持っていきます。一人の牧師が一つの教会、という形ではないんです」。各地域への伝道のため、教会側から動いていくのだ。現在岩国市にはキングスチャペル岩国の他に、二つの枝教会がある。昨年の7月、枝教会に、岩国市から800km以上離れたキングスチャペル横浜が加わった。

きっかけは、教会設立当初に与えられたビジョンにある。「岩国に加えて、北海道、東京、沖縄方面に枝教会ができる」。祈りの中で与えられたビジョンを心に留め、東京で場所を探すもなかなか見つからない日々が続いた。
大きな進展を遂げたのは、昨年。キングスカテドラルの枝教会のメンバーが中上さんの元を訪れた際、「横浜は日本で最初にリバイバルが動き出したところで、主はその地を大事にされている」と告げた。もしかしたら、横浜かもしれない。その思いに確信を与えるかのように、参加したハワイのカンファレンスでは、こんな情報を耳にした。「枝教会(ホノルル)の信徒所有の、横浜元町にあるビルが教会として使用できる」。ハワイの先生たちも横浜へ祈りに駆けつけ、その後、最上階が予算にぴったり収まる形で与えられた・・・
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