
近藤洋一さん(エデン福音伝道団久我山宣教会会員)は、無料のセルフ出版サービス「Kindleダイレクト・パブリッシング」を使って、今年3月から次々と証しトラクトを電子書籍で出版している。4月30日時点で、日・英あわせて39タイトル(Amazonのサイトで、「近藤洋一」を検索)を出し、今後も出版予定だ。
20歳で信仰をもって54年。新聞販売店勤務時代は、朝は新聞配達、昼はトラクト配布、と精力的に伝道をしてきた。エンディングノートを作成したことをきっかけに、「この恵みをたくさんの人に伝えたい」と思った。数年前からKindleに注目していた。
「一歩踏み出すまでが大変。しかし一回出せば、あとは次々と出せるようになった」と言う。執筆はスマホ、共有ファイルでパソコンにダウンロードし、表紙はパワーポイントでデザイン。各書籍とも、スマホで十数ページほどの内容だ。英語版作成には、無料翻訳ツールを活用。具体的な作成手順については『クリスチャン限定 求道者の方も大歓迎 キンドル出版のすすめ』として電子書籍化している。
「信徒なりの目線、語り口」を大事にしているが、『いつまでも残るのは、ピスティス、エルピス、アガペー』のように、聖書のギリシア語原語の意味から教えられたことも書籍で共有している。
「『信仰』と言うと、私は四国出身なので、お遍路参りのような、苦行のイメージがある。私だけではなく日本で育ったクリスチャン全般の根底に根付いている問題。何でも信仰の対象にしてしまう歴史がある。クリスマスは教会で、新年は、初詣、葬式はお寺で、と。しかし原語ピスティスには『真実の信頼』という意味がある。信仰の戦いは確かにあるが、自分の頑張りを止めて、真実なイエス様のみ腕に抱かれている事実の中で赤ちゃんのように憩うことから出発して欲しい。イエス様の『愛しなさい』は命令ではなく、恵みによって変えられ、応答する自発的な愛だということを知ってほしい」
「電子書籍なら世界中に発信できる。後から修正もできるので、まずはどんどん出してみてほしい。日本中のクリスチャンが発信できたら、すごいことになると思う」と勧める。 【高橋良知】
(2025年05月11・18日号 09面掲載記事)
