韓国内には25か所の異端相談所がある。韓国系異端が日本で猛威を振るっていることに危機感を抱き韓国で訓練を受けた張清益(チャン・チョンイク)氏(単立とねりキリスト教会牧師)が、国外初の日本キリスト教異端相談所を都内で運営している。その関係でこれまで数次にわたり韓国から異端相談所協会の陳用植(チン・ヨンシク)会長を迎え日本で異端対策セミナーを開いてきたが、韓国での異端相談の実践から学び日本での相談体制を強化しようと、日本異端・カルト対策キリスト者協議会(JECAC)の協力も得て訪韓研修が実現した。

研修は異端相談所のあるインチョンの聖山(ソンサン)教会と、ファソンの常緑(サンノク)教会(共に合同派)で行われた。聖山教会では、韓国主要教団から異端規定を受けた神様の(ハナニメ)教会、タラッパン、新天地イエス教から救出された3人が証言した。
3人に共通するのは、異端教会では教理を徹底的に教育され一生懸命やらなければ天国に行けないと恐怖と不安に縛られていたこと。その一人は語る。「伝道できないと、今日アンサンホン(神様の教会のメシヤ)が来たらどうしようと、選ばれた14万4千人に入れないのが本当に恐ろしかった。入試で十分伝道できず集会にも出られなかったときには地獄に行くと思い、神への憤りが大きくなっていきました」
相談所で聖書の福音を知って異端の間違いが分かり、聖書が約束する救いの確かさを学んだ。聖書で確信を持つことが重要だと聖山教会のコ・クヮンジョン牧師は強調する。元カルト信者がクリスチャンになるばかりか伝道師・牧師になり、経験を生かし相談員として奉仕する。伝道も活発化し、教会形成につながる好循環が起きている。インチョン異端相談所の相談員イ・チナさんも、新天地からの脱会者だ。
日本側も3人の牧師が異端体験から学んだことなどを話した。


■嘘に騙されても思い込んだら否定できない
聖書の真理を幼少から教えよう
(小林宏明)


