失われた命に「ちむぐりさ(共苦)」の日 沖縄戦から80年「平和合同礼拝」

金城和江さん(石嶺バプテスト教会信徒、沖縄バプテスト連盟理事長)が閉会祈祷

 「戦後」80年となった今年の6月21日、第15回平和合同礼拝「『沖縄、ちむぐりさぬ日』を覚えて」(沖縄バプテスト連盟特別委員会、平和社会委員会主催)が、同連盟・那覇バプテスト教会で行われました。

 説教者は日本基督教団 ・首里教会の上地武牧師、朗読劇「沖縄戦と学徒隊〜奪われた未来〜」があり、特別賛美にセラの会(超教派合唱団)ほか、泡瀬バプテスト教会平和クワイアなどが出演。今年は、日本バプテスト連盟の方々がこの日に合わせて来沖したこともあって、例年より参加者が多く、奉仕者含めて219人が集い、礼拝を捧げることができました。
 恒例となった朗読劇は様々な証言や資料をもとに組み立てられたシナリオに説得力があり、出演者も熱のこもった演技をみせ、その後に続く美しいハーモニーの賛美、と礼拝全体の構成も効果的に組み立てられていました。説教者の上地牧師は戦時中の首里教会、沖縄キリスト教学院短期大学設立の中心となった仲里朝章牧師の証しも交え、マタイ5章9節より「平和を実現する人々へ」と題して語られました。

 「戦後」80年を経たといえど、沖縄で育てば沖縄戦の傷跡が身近なこととして存在します。悲惨な戦争を二度と繰り返してはならないことは当然のこととして心に留めているつもりでも、沖縄戦の悲惨さに向き合うことをいつのまにか避けてしまっていたことはなかったか。毎日のように流れてくる戦争のニュースも、いつの間にか日常のニュースのようになり、犠牲者の方をただの数字としてしか見ないようになっていたのではないか。沖縄戦の戦死者が20万人と言われるうち、学徒隊の戦死者は980人(不明者は含まれない)とのこと。しかしこの980人一人ひとりに人生があり、夢や未来を奪われ、激しい苦痛のうちに失われた命があり、その方を取り巻く家族や親族の今も消えない深い悲しみがあるのです。この痛み悲しみから目を背けて、風化させてはいけない。
 この礼拝を通して、しっかりと歴史の事実に向き合い、この悲劇を二度と繰り返してはならないという決意を主から新たに示された思いでした。
(レポート・中村信義=ライフセンタービブロス堂店長)

※「ちむぐりさ(肝苦りさ)」・・・あなたが悲しいと私も悲しい、という共感を意味する。

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