「想像以上に被害」被災地に大工職人チーム派遣 第4回熊本地震情報共有会議

 熊本地震発災から約1か月がたった8月31日、キリスト全国災害ネット(全キ災)=北野献慈世話人代表=は、「第4回熊本地震情報共有会議」をオンラインで開催した。熊本地震の支援活動に加え、石川県羽咋市の豪雨被害についても報告があった。

 最初に、北野さんが挨拶した。「8月24,25日と広島キリスト災害支援室(広キ災)のメンバーと現地に入らせてもらったが、その日は39・1度と全国でいちばん暑い日で、身体が焼けるのではないかという暑さの中にいた。そんな中、クーラーも水も使えない方々がたくさんおられることに痛みを覚えた。また、8月17日の週に休暇をいただき、広島に戻るついでに娘と息子を連れて金沢の岡田仰先生を訪問し、祈る機会を持った。輪島聖書教会の荒川康司牧師のところにも残暑見舞いということで訪問させていただいた。大変お元気で、お祈りと交わりの時をもって変えることができた。震災から2年が経っても、荒川ご夫妻が多くの支援活動に関わっておられる中で、心身ともに守られていることに感謝した。しかし、先週は羽咋市で水害があり、能登の方々が二重三重の苦しみにさらされている。そういった被災者のことを覚えながら、私たちができることをし、祈りを捧げていきたい」と語った。

 続いて、九州キリスト災害支援センター(九キ災)スタッフの諸藤栄一さんが報告した。「現在、私たちは熊本県内、九州の関係教会に声掛けをさせていただいて、現在、ボランティア77人与えられている。案件は、被災家屋の片づけ、家屋の中のものを搬出する作業が11件(うち八代市6件、氷川町2件、宇城市3件)上がっている。断水が解消されつつあるとの報告があるが、いまだに井戸水の配管が壊れて使えない、出ているが汚れていて飲み水として使えないところがあり、飲み水やレトルト食などを提供するなどの物資支援をさせてもらっている。また、地元の住民が有志でやっている町中図書館が全壊で、使えない、10年間集めてきた4千冊を捨てるのはもったいない、何とか保存できないか、ということで、地域財産を残していく働きにも関わらせてもらっている」

 「これまで、八代市の太田郷コミュニティセンター、ナザレ園、氷川町の避難所で、4回の炊き出し支援を行っている。8月29日には、太田郷コミュニティセンターでの2回目の炊き出しを行った。その時は熊本県内の8教会から45人のボランティアが集まり、牛丼200食、ホルモン煮100食、ポップコーン、かき氷、九キ災のキッチンカーを使ってコーヒーを提供するなど、熊本県内の教会が力を合わせて炊き出しをさせてもらった。2回目の炊き出しだったが、スタッフの方々が疲れている印象だった。避難所の被災者だけでなく、支援者への支援を、九キ災としてはしていかないといけないと思った。避難所では、子どもたちの学校の再開も重なり、避難所を移動しなければならない住民もいて、また新しい環境での生活に不安を覚えている被災者もいる」

8月29日の大田郷コミュニティセンターの炊き出しの様子、九キ災のフェイスブックから

 「この働きの継続にはスタッフが必要なので、今、県内の臨時スタッフ6人、諸教会から大学生2人、元九キ災の方々、地域の牧師1人が参加したりと、それぞれの力を結集して被災地支援にあたっている。能登ヘルプからも、中橋スティーブンさん、安井絢子さんをサポーターとして派遣してもらった。福岡の大塚史明牧師(同盟基督・福岡めぐみ教会)も、この働きに加わってくださる。これらの働き人が一体となって励んでいる。熊本の諸教会の先生方には、毎回祈りの課題を挙げて、祈りのバックアップをお願いしているところだ。また、この一か月間、先生方に来ていただいて、霊的な励ましをして、ボランティアを送り出してもうらおうとしている」

 「今後、地域とどう関わっていくのか、熊本の諸教会、信徒の方々が、地域につながっていくことを考えながら、話し合っているところだ。支援に終わらない段階に持っていくことを、働きの中で大事にしていこうと願っている。10年前の地震の経験も生かすことができている。残り1か月も、共に歩んでいきたい」と結んだ。

 諸藤さんの報告に加え、中橋さんは、「想像以上に被害が大きいという印象を持った。先日、炊き出しで出会った方も、水が通っていないと話していた。再び井戸が使えるようになるのがいつなのか目処が立たないと話す方もいた。被災者にとっては長い道のりになるな、と改めて思わされた」と補足した。

 「連日、40度に迫る猛暑の中、熱中症は大丈夫か」との質問に対し、諸藤さんは「皆さん、いつでも倒れてしまうのではと心配しながら活動しているが、今のところ守られている。ワークリーダーの方々が注意して、給水をまめに取るよう指導しながら活動している」と答えた。

 災害支援団体いのりんジャパン代表の石原靖大さんは、「八代市は、井戸に関しては行政窓口を開いて、調査、修理をどんどんやっている。今までの地震災害の中では画期的な動きをしている。そちらの動きも連携団体とのやりとりを通じて注視しているが、私たちの手に負える案件があれば、行政と歩調を合わせながら対応できればと考えている。まずは屋根の補修を優先的にしていこうと思っている。現地は情報の動きが速いので、私たちがピントの外れた支援をしないようお祈りしてほしい」と話した。

 北野さんは、「広キ災としては、今回、大工職人チームを送った。屋根の応急処置、亀裂が入った壁の復旧など、ニーズがある。合わせて、倒壊した家屋のブロック塀を壊している。活動を始めて8日目で、1週間で10軒ほど対応させてもらっている。今は教会関係者はほぼ終わり、民間の児童相談所から案件をもらっている。また、宇城市の社協に訪問し、そこでの協力を申し出させてもらった。宇城市は屋根張りで入っていえるボランティア団体が少なくて、地元の消防団、福岡市からの消防団、民間からは愛知のNPOが1チームで入っているだけで、何十軒も対応できていない家がある状況だ。先日の大雨で、毎日10軒以上増えているとのこと。その中でお役に立てればと活動している。最短は19日までだが、支援が与えられる範囲で延長する形で進めている」と報告した。

 中橋さんから、羽咋市の水害についても報告があった。「日基教団・羽咋教会が床下浸水に遭い、教会の周りの泥をかき出したり、水が上がった物置の物を出して掃除をしたりしたとの報告を聞いている。3,4軒の案件をお願いされており、NPO法人Love Eastと協力しながら、作業を進めている」と話した。

 そのほか、参加者から、アッセンブリー・氷見キリスト教会の信徒宅が床下浸水に遭ったこと、福井市にある同盟基督・福井中央キリスト教会が大雨で8月30日の礼拝を休止したことが報告された。

 熊本地震情報共有会議は、今回で一旦終了となる。

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