宗教と社会の関係を美術で考察「ライシテからみるフランス美術ーー信仰の光と理性の光」展 12日から

フランス独特の政教分離の在り方、「ライシテ」をテーマに、信仰と社会の変化を美術でたどる意欲的な展示が10月12日から栃木県宇都宮市の宇都宮美術館で始まる。「ライシテからみるフランス美術ーー信仰の光と理性の光」展(2025年12月21日まで)だ。

ジョルジュ・ルオー《秋の夜景》1952年 パナソニック汐留美術館

18世紀末のフランス革命の時代から20世紀半ばまでの絵画を展示する。同展では、「さまざまな思想や価値観が錯綜し、国家と宗教との関係性はマイノリティーの宗教をも巻き込みながら大きく揺れ動いている」という時代認識の中で、「絶対の指針が失われた時代に、何をどのように描けばよいのでしょうか。美術は何を映し出すのでしょうか。そして、美術を美術たらしめる『力』は、どこから生まれてくるのでしょうか」という問いを発している。

 ドラクロワ、ミレーからルオー、ピカソまで、フランスの有名作家や知られざる作家の美術を一堂に集め、宗教、社会、美術の関係を深く考えることができる展示になる。

11月23日には、宗教美術研究者の金沢百枝氏(多摩美術大学教授)やライシテ研究者の伊達聖伸氏(東京大学大学院教授)らを交えたシンポジウムも開催予定だ。

ライシテ、政教分離や展示内容の考察などを後日詳報予定。

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