8月23日、日本基督教団京都教区第45回部落解放夏期研修会が、草津教会にてありました。講演は「”ひとごと”から”わがこと”へ~語り合い、夢を託す」というテーマで、徳島で中学校教員をされていた森口健司さん(現在T-over人権教育研究所共同代表)です。部落差別問題を自分の事として語り合う授業実践を中心に話されました。12教会40人の参加がありました。
森口さんは教師が自分の本音をさらけ出すことで、生徒自らが部落差別を自分のこととして語りはじめ、絆(きずな)を深めるといった具体的な話を熱っぽく語ってくださいました。

とりわけ印象的だったのは、500人集まる全国の道徳教育の研究会における授業実践です。初め森口さんが用意した部落差別に関する教材は研究会の理事会に拒否され、道徳教材の井上ひさしの小説「ナイン」を使って授業をすることになりました。新宿の野球少年団の物語には部落は出てきません。しかし、研究会当日、生徒の意見発表で次々と手が上がり、自分たちの日常にある部落差別を軸とした友達関係のことが「ナイン」に触発されて続出するのでした。
終業のチャイムの後も、生徒達の発言はとまりません。授業で部落差別を扱うことに難色をしめしていた文科省の担当者も「これこそが本物の道徳教育」と意識を変えられたということでした。

森口さんはおっしゃいました。「きれいごとではこどもの心は動かない。本当の思いを語り合うために学校そして教会はある」。日常の取り組みの大切さを思い知らされました。(レポート・鳥井新平=日本基督教団・近江平安教会牧師)
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