一滴も無駄にできない、神様の恵みがある 株式会社坂井養蜂場社長・山口みゆきさん

採蜜時。箱から取り出した巣に、
蜂蜜がたまっている

 「蜂蜜を仕事にするとは思っていなかったです」と語るのは、「株式会社坂井養蜂場」社長の山口みゆきさん。群馬県奥利根の大自然で作られる、添加物を一切使用しない純度100%の蜂蜜は、数々の受賞経験を持ち、高島屋をはじめとした全国のデパートにも催事出店する。

 創業者の叔父の手伝いから始めた働きだったが、気づけば養蜂の奥深さに気付かされていた。蜂や植物の緻密なデザインや生態など、神様の恵みなしには出来ない仕事だという。【松尾結実】

蜂蜜を最後の最後まで、育て上げる 


 並ぶ商品はクリやさくらなど、多様な種類の蜂蜜に加え、ナッツや生姜を漬け込んだ蜂蜜漬け、アイスやパンにかけることのできるソース状のチョコレートハニーと幅広い。さらに体にも良いのが、蜂蜜のすごさだ。山口さんが肩凝りを感じた時に、仕事以外の場で出会った知人から「そんなに肩が凝るのであれば」と紹介されたのが、図らずも、坂井養蜂場のローヤルゼリーということもあった。
 

 山口さんの叔父が創業して、80年近く。お客さんへ安心と安全を届けるため、坂井養蜂場は創業時から、「外注に任せず、できる限り人の手で」を守り抜いて来た。蜂を飼うことから蜂蜜の容器詰め、瓶へのラベル貼りまでも従業員みんなの、手で行う。「最後の最後まで、自分たちの手で製品を育て上げるんです」
 

 山口さんが初めて養蜂を教えてもらったのは、小学生の頃。ミツバチの飼い方や瓶の洗い方、蜂蜜の詰め方などを教わってきた。大学進学に伴い東京へ通うようになると、東京の催事場での手伝いを、休日になれば群馬の売店で手伝いをした。「最初は、手伝わされている、という感覚が強かったですけどね」と笑う。就職などでしばらくは働きを離れたものの、叔父の亡き後は、叔母のサポートで本格的に携わるように。そして2016年、代表取締役へと就任した。「以前結婚式場で働いていたこともあって、営業が好きで。各百貨店さんとのお付き合いは、自分で全てアポを取って、全国に自分が一から足を運びました。岡山まで車を運転したこともあれば、200km近くある新潟へも日帰りで行ってしまうんです」と山口さん。しかし、いわゆる書き入れ時の日曜日、沼田市のお店は定休日となる・・・   


(次ページ [下部ボタン]で、娘の病と中国での信仰生活、養蜂の中で感じる神様の素晴らしさなど)

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