日本同盟基督教団「教会と国家」委員会は、2月11日、「2・11信教の自由セミナー」を、同教団・横浜上野町教会を会場に、オンライン配信とともに開催した。テーマは「証言・満州キリスト教開拓村」。講師は、昨年同名の著書を出版し、戦時下を生きたクリスチャンに関する著書を多く手掛けている、ノンフィクション作家の石浜みかる氏。日本の大陸進出と、キリスト教会がその国策に従って送り出した開拓団について語った。
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冒頭、「今の日本では、あの時代のことが体よく忘れられ、沖縄の島々が軍事基地になっている。私たちは、日本がなぜあのような戦争を起こしたのかということを、ちゃんと知っておかなければいけない」として、「満州国」のことから語り出した。

―朝鮮半島を日本は植民地化したのに対し、中国では、満州事変後の1932年に、中国東北部の日本列島の3・8倍に及ぶ地域を「満洲国」という「独立国家」として傀儡(かいらい)政権を立てた。現地の農民たちが持っていた畑を、軍部(関東軍)の力を背景に安価で取得し、日本から開拓団を送り込み、約800の開拓村を作った。そこから上がる食料や石炭などの資源が日本を潤し、それを軍部が扱って次の太平洋戦争へと進んでいった。
最初に農民が開拓団として送り込まれた。当時の徴兵制により、日本人はみな武器を扱えたので、武装農民として送られ、中国人の土地に入植。日本ではあまり農地を持っていなかった貧困層が送られた。クリスチャンで農業をやっていた人は比較的豊かで、キリスト教会から送られた人はあまりいなかったが、農民だけでは足りず、その後一般人も送られるようになる・・・
