「イエス様ならそうするから」仮放免者を支援 アレックスさん

アレックスさん。自宅の部屋で

 都内某所、あるアパートの一室に、絶えず外国人が身を寄せている。10畳ほどのスペースに、同時に15人が寝泊まりしたこともあったという。彼らはみな、自国から逃れ、〝難民〟として日本にやってきた人々だ。
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 この部屋の主は、米国出身のアレックス・イーズリーさん。日本在住歴は長く、所属する東京バプテスト教会で、難民支援のミニストリーに参加して15年になる。牛久(茨城県)と大井(東京都)の入管に毎週通い、収容者に古着などの差し入れをしている。
 仮放免となった収容者は、就労ビザなどの在留資格の申請が認められるまでの8か月間、就労できないまま待機しなければならない。収入もなく、住居もなく、移動も制限される彼らを、アレックスさんは自宅に引き受け、就労ビザが下りるまで生活を共にする。
 なぜ、ここまでするのか。アレックスさんの答えは、「イエス様ならそうするから」。収容者を迎えに行くと、「あなたを知らない私の面倒を、なぜ見てくれるのか」と警戒されることもある。しかし、「イエス・キリストの愛を伝えたいから、ここに来ました」と伝えると、安心してくれるという。収容者への差し入れには、渡す相手に合わせた各言語で書いたメッセージも書き添え、福音を伝える。
 アレックスさんは祈りを要請する。「難民の人たちのために、いっぱいお祈りしてください。そして、入管で働いている日本人のためにも、お祈りしてください。みんなにイエス・キリストの愛を伝えたい。みんなの心が変わってほしい。できれば、私のためにもお祈りしてください」