第27回英連邦戦没捕虜追悼集会で関田氏 日本国家の公的謝罪が東アジアの共生の道開く

第二次世界大戦終結から76周年。今年も戦時中に日本軍捕虜として日本に連行され亡くなった連合軍兵士を追悼するため「第27回英連邦戦没捕虜追悼礼拝」(同実行委員会主催)が8月7日、神奈川県横浜市保土ヶ谷区の英連邦戦没者墓苑で開かれた。今年は新型コロナ感染拡大のため、規模を縮小。台風10号の影響で雨の降る中での追悼礼拝となった。この模様はオンラインでも中継された。
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関田寛雄氏(日本基督教団教師)は、マタイの福音書5章23、24節から「先ず行きて和解せよ」と題して追悼の辞を述べた。最初に「ここに眠る千800余名の英連邦軍、オランダ軍、インド・パキスタン郡の元兵士の方々の悲痛な思いとご遺族の方々の悲しみの上に、天来の慰めがありますように」と追悼。その上で「恒久の平和と人類共生の世界を待ち望みつつ、三つのことを申し上げたい」と語った。

戦没捕虜たちの碑に献花する関田氏

第一に、「1947年、インドネシアの独立戦争に当たり、元宗主国のオランダ軍によるインドネシア民衆への虐殺事件に対し、昨年春、オランダ国王夫妻が自ら現地を訪れ、深く謝罪されたこと」を挙げ、「これはかつての宗主国と植民地との間に和解をもたらす画期的な出来事として、私たちが心に深く刻むべきでは」と語った。
第二に、「日本政府による、台湾支配50年、朝鮮支配36年及び15年戦争下における中国侵略での、その軍国主義的統治の残酷さについて日本国の責任者の公的、正式な謝罪が行われていない」点を指摘。「日本国家としての公的謝罪により東アジアの平和と共生の道を開く
ことだ」と、日本政府に要求した。
第三に、「全世界に広がるコロナ禍」。「100年に一度と言われる災厄に創造主なる神の警告を思わざるをえない。コロナ禍によって、弱肉強食の世界、飽くなき競争の文明が露わになった。環境破壊、格差の拡大、国家間の対立と敵意の増幅などがもたらす人類的悲劇を黙視できない。今、オリンピックが開かれているが、この営みは勝者と敗者を峻別(しゅんべつ)する競争文明だ。これに対し、私たちは弱い立場の者を大切にし、協力文明、分かち合い文明を取り戻すべきだ。そのために祈り求めようではないか。それこそがここに眠る兵士たちの志に沿うものであると思う」と結んだ。
今年は英連邦・旧連合国代表の挨拶はなかったが、オーストラリア、カナダ、インド、オランダ、ニュージーランドの大使館付武官ら9人が列席。追悼礼拝後、イギリス、オーストラリアなど、各国の戦争捕虜たちの碑に追悼の念を込めて献花した。