【最終回】神への愛と隣人への愛への背反であったという反省 教会の土台を〝共に〟考える⑩終 

戦後80年特別連載 山口陽一 東京基督教大学特別教授


前回

 どうしても戦時中の反省から始めねばならない 教会の土台を〝共に〟考える⑨
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⑩今日の神社と平和の問題

 日本国憲法の「前文」には次の決意宣言がある。「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し」。日本国民は、政府によって戦争の惨禍が起こったことを痛切に反省し、その過ちを二度と繰り返さないための憲法を制定した。戦後80年の現在、この憲法の精神を私たちのものとして再確認したい。
 第一次安倍内閣(2006~07年)は、「戦後レジュームからの脱却」を掲げ、・・・

外からのきっかけが必要

応答 池淵亮介(キリスト者学生会[KGK]学生宣教局長)

過去の時代の思想の流れを、今の私たちが再考し、分析し、反省することなくして、平和をつくりだすことはできない。何事もスマホで検索する時代、タイムパフォーマンスを好み、立ち止まって思い巡らす時間が少ないのはなにも学生に限ったことではない。今、私たちが・・・

(次ページで日本の政権と国家神道、応答続き、など)

【お知らせ】本連載を加筆し、『戦時下の教会を知ろう』が刊行されました。