クリスチャントゥデイ裁判 被告の最高裁上告を棄却

株式会社クリスチャントゥデイ([矢田喬大代表取締役社長]、以下原告)が根田祥一氏(クリスチャン新聞顧問、異端・カルト110番編集顧問、以下被告)を名誉棄損で訴えた訴訟について、最高裁は被告の上告を7月18日に棄却した。同訴訟は昨年11月13日に、東京高裁で控訴審の判決が出されており、被告はこれを不服として上告した。同訴訟では、原告が110万円および諸費用を請求したうち、高裁判決では66万円および諸費用が認められており、これが確定した。

同訴訟は、クリスチャントゥデイが関与する、張在亨(ジャン・ジェヒョン、ダビデ張)牧師を「再臨のキリスト」とする「共同体」についての証言を集めたブログサイト「ダビデ牧師と共同体を考える会」の投稿についての名誉棄損損害訴訟。


高裁判決では、5つの投稿のうち、投稿2、投稿3の一部、投稿4、投稿5の一部、に名誉毀損を認めた 。


高裁判決で事実認定したこととしては 、一審の結果を踏まえつつ、2003(平成15)年の原告の設立当時、①張牧師が設立した韓国クリスチャントゥデイ等からの資金援助を受け、張牧師の信仰に関わりのある高柳泉氏が代表取締役となったこと 、②原告や張牧師の関連組織の活動には、張牧師の信奉者が「使役」として無償で従事し、寄付や借財を求められることがあったこと 、③原告の従業員の中には、張牧師の示唆により、東京ソフィア教会に所属することを明らかにしないでウェスレアン・淀橋教会(峯野龍弘主管牧師[当時])に通った者がいたこと 、④張牧師が、04(平成16)年から06(平成18)年までの間頃、原告が発言する記事の内容等について指示をすることがあったこと、⑤張牧師の信奉者と思われる者が、08(平成20)年10月に、チャットを通じて、高柳氏及び矢田氏を含む当時の原告の関係者に対し、張牧師の発言であるとして、被告が執筆した原告に関する記事に対する対抗手段として、原告も反論記事を書くよう求めたことがあったこと 、などがある。


同高裁判決では、東京ソフィア教会や張牧師の関連組織で「張牧師が再臨のキリストであることが示唆」される聖書講義などが行われていたことについて、「事実認定に関する補足説明」を付して、講義ノートの証拠や証人の証言をもとに改めて認定している。


同高裁判決では、原告が提出した、高柳氏、矢田氏らの陳述書で、張牧師への信仰を否定したことや、峯野氏の陳述書で、矢田氏に「異端的な言動や行動が見られたことはない旨」を受けて、矢田氏が「異端信仰を秘して、峯野牧師を騙した」旨の一審判断を覆した 。


被告が提出した、①経験豊富な宗教家であっても、真の信仰を隠している信者の嘘を見抜くことは容易ではない、②高柳氏は張牧師が設立したとする教団(オリベットアッセンブリー教団)の牧師であり、矢田氏は東京ソフィア教会の後続とされる教会にも出入りしている、などの主張や証言記録類については、「峯野牧師の認識に不合理な点があるとは認められない。また、上記②の高柳氏の地位や矢田氏の行動は、両名が未だ張牧師との関係を維持していることをうかがわせるものの、異端信仰を秘して峯野牧師を騙しているとの事実を直ちに帰結するものとまではいえず、疑惑の域を出るものではない」と判断した。


この訴訟とは別に、クリスチャントゥデイは、根田氏が「クリスチャントゥデイの母体は完全な破壊的カルト集団」などと言及するTwitterの匿名投稿をリツイートした行為に対して、2024年12月に、名誉棄損訴訟を提訴している。


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