【レビュー】『戦争の「犠牲者」とは誰か』

 日本のキリスト教宣教史を再考するため、教派を超えた学びの場として30年前に始まった「信州夏期宣教講座」。日本の宣教史における問題点を考えるために、戦時下の教会責任を問い続けてきた本講座が、昨年の講師として迎えたのが元イスラエル軍兵士のダニー・ネフセタイ氏。本書は、その講演の記録をまとめたものである。
 「国のために死ぬことはすばらしい」との教育を受け、信じて疑わなかった元イスラエル軍兵士。かつての戦争で国に迎合し、過ちをおかした日本の教会。時代も国も背景も異なり、共通点などないように思える互いが、「自分がいる社会の姿をきちんと見ることができなかった」という点でつながる。
 世界で今も起きている戦争に対して、「戦後80年」を迎える日本の教会がどうあるべきか。問いを突きつけられるとともに、教会はこの日本社会の姿をきちんと見ることができているのかを考えさせられる一冊。

戦争の「犠牲者」とは誰か 元イスラエル軍兵士の証言と教会の戦争責任』信州夏期宣教講座編、いのちのことば社、1,210円、四六判

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