
北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父で、拉致被害者家族会の前代表を務めた横田滋さんが6月5日、老衰のため亡くなった。87歳だった。8日に葬儀が川崎市内のJECA・中野島キリスト教会で國分広士氏(同教会牧師)の司式により行われた。喪主は妻・早紀江さん。
1932年徳島県に生まれる。77年11月に、新潟市の自宅近くで長女のめぐみさん(当時13歳)が行方不明になり、97年に北朝鮮による拉致が判明して以来、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(通称家族会)を設立し、代表に就任。妻の早紀江さんとともに国内外の各地を訪れて、署名活動、1,400回を超える講演会行い、被害者の早期救出を訴えた。2007年に健康上の理由から代表を退任。数年前から「横田早紀江さんを囲む祈り会」主催の祈祷会にも参加し、17年11月に國分牧師より洗礼を受けた。近年は体調を崩し、18年4月からは入院し療養中だった。
國分氏は「(滋さんが)召される前にめぐみさんと再会できず、祈りが足りなかったと後悔しました。でも早紀江姉が明るい顔で『主人は天国に行ったと確信します。感謝です』と言われるので、ほっとしました。信仰があかしされる葬儀となり感謝です」と語った。
