横田さん、曽我さん「拡大祈祷会」で対談 家族の帰還の確信わかちあう

 第24回「横田早紀江さんを囲む拡大祈祷会」が11月23日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで開かれ、約300人が参加した。特別ゲストに拉致被害者の曽我ひとみさんを招き、早紀江さんとの対談も行われた。
 「横田早紀江さんを囲む祈り会」は同会実行委により、東京・中野区のいのちのことば社でほぼ毎月行われている。「全国ブルーリボンの祈り会」がそれを発展させ、国内外でも祈り会を開催。「拡大祈祷会」は年に一~二度行われている。

対談する横田さん(左)と曽我さん(中央)。スクリーンの写真は、左が横田早紀江さん・めぐみさん親子。右が曽我ミヨシさん・ひとみさん親子。

 早紀江さんは、「なんでこんな目にあわなければならないんだろう」と思っていたが、友人の勧めるまま読んだヨブ記の中で1章21節が心に留まり、信仰を持ったことを振り返る。「主のなさることは本当に意味のあること」、「今日まで守られ戦い続けられた」、「平安の中に置かれていることが不思議」と証しした。

 ひとみさんは、自身と同時に拉致されて以来、一度も会うことができていない母ミヨシさんについて「来月で92歳になる。代われるものなら代わってあげたいという気持ちでいっぱい。悔しい」と話す。北朝鮮で出会っためぐみさんとの交流について「不安な中、新しい妹ができたようで心がいやされた」と話し、隠れて日本の歌を歌ったことや、朝鮮語を教わったことなどを証言した。「前に見える物は何もない。この気持ちを自分のこととして考えてほしい」と訴えた。

 対談では、めぐみさんが日本で買い、北朝鮮でひとみさんに受け継がれ、ひとみさんの夫ジェンキンスさんも北朝鮮から持ち帰ろうとした赤いバッグが話題に上がった。娘・めぐみさんを待つ母・早紀江さんと、母・ミヨシさんを待つ娘・ひとみさんの、ふたつの親子の姿の対比と、生存を堅く信じる思いは一致していることが確かめられた。

 日本ホーリネス教団牧師の榊原邦子氏が、へブル10・35~36から、「確信を捨てず、腰を据えて信じ」、「神のわざを見るまで楽しみに期待」、「限りある時に生かされている者として、祈り続ける者でありたい」とメッセージした。
 以下の祈祷課題で全員が祈った。▽金総書記の心が変えられるように。▽被害者が守られ、望みを失わないように。▽教会に祈りの輪が広がり、もう長引かせないという世論が高まるように。
 「ブルーリボンの祈り」で、人の限界を知り神の時を待つことを学ばせてくださったことの感謝、完全な解決を信じること、などを唱和した。

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