カーク

写真＝TWP / ゲッティ 米国保守派の政治活動家チャーリー・カーク氏の銃撃殺人について、本紙提携の米国誌「クリスチャニティートゥデイ」が複数の論考記事を掲載している。 「牧師たちはチャーリー・カークの暗殺にどう反応すべきか？」（9月12日電子版）では、「カークの意見の細部に至るまで同意する必要はないが、信仰と政治を切り離すことはできないという点には同意すべき」と勧める。 以下、翻訳 § § 牧師たちはチャーリー・カークの暗殺にどう反応すべきか？ 記・セス・トラウト チャーリー・カークの悲劇的な暗殺事件の後、分断され、反応的な時代に牧師たちはどのように教会を導くべきか？ 今こそ問うべき5つの牧会的問い。 ランチの約束の時間まで待っていた時、Xでその動画を見た。チャーリー・カークが死ぬと直感した。その残忍さと、その残酷な映像の残酷さに、胸が締め付けられる思いだった。真っ先に頭に浮かんだのは、彼の妻と子供たちのことだ。 2番目に考えたのは、私の会衆のことだった。 彼らには何が必要か？ どれだけの人が心を痛めているか？ どれだけの人が、出回っている動画に悩まされているか？ 彼が誰だったのか知らない人はどれだけいるか？ どれだけの人が彼を愛していたか？ どれだけの人が彼を嫌っていたか？ 私たちの牧師やスタッフは何をすべきか？ どのように彼らを準備すべきか？ （次ページで、カーク氏への思い、会衆に教えるために役立つかもしれない5つの質問など、約4900字） そして私の心は冷酷な事実に戻った。夫であり、父であり、友人であり、保守活動家であり、クリスチャンの兄弟であったチャーリー・カークが暗殺されたのだ。 私を含め多くの人にとって、彼は大胆な証人だった。イエス・キリストの福音を恥じることなく、胎児の擁護や結婚とセクシュアリティーに関するキリスト教的ビジョンの支持など、カウンターカルチャーの真理を進んで擁護したのだ。しかし、彼の傲慢なスタイルと物議を醸す発言は、聞き入れにくいものだった。預言者の声と捉える人もいれば、挑発者と捉える人もいた。 牧師として、私たちはしばしば物事を全く異なる視点から見る人々を牧するという重責を担っている。教会の中には、カークの勇気を称賛する人もいれば、彼の口調に懸念を抱く人もいた。ほとんどの人は、世界の分裂が続く中で、混乱し、悲しみ、あるいはただ単に疲れを感じている。しかし、私たちが彼をどう受け止めていたとしても、私たちは今、弟子としての問いに直面している。このような状況の中で、どのように忠実に人々を牧していくべきか。 2世紀、テルトゥリアヌスはクリスチャンの不当かつ無差別な殺害を振り返り、こう記した。 「[クリスチャンは]新しい哲学ではなく、神の啓示です。だからこそ、私たちをただ絶滅させることはできません。殺せば殺すほど、私たちはより強くなるのです。殉教者の血こそが教会の種なのです。」 その「種」が闘技場ではなく、アルゴリズム、憤怒、そして道徳的混乱の時代に落ちたとき、私たちはどうすればよいのか。私たちは何を植えるよう求められているのか。そして、どのような実りを見たいと願っているのか。 牧師として、まず個人的に反省し、次にこの悲惨な悪行にどう対応するかを会衆に教えるために役立つかもしれない次の5つの質問について考えてみよう。 誰が世界を語るのか？ 神は全宇宙を支配しており、歴史に対する神の見方は究極的、最終的、そして完璧だ。 神学者ロバート・ウェバーの著書『世界を語る資格は誰にあるか？』は、キリスト教の物語は真実であると主張している。それは、多くの人々の個人的な意見としてではなく、あらゆる世界観は等しく妥当であるというポストモダンの前提に反する神の啓示である。この福音主義の基本的な視点は、世俗的な中立など存在しないことを私たちに思い出させてくれる。 イエスを知らず、愛さず、従わない人々は、カークに何が起こったのかを完全に説明することはでない。「愚か者は心の中で『神はいない』と言う」（詩篇14・1）という言葉に、今起こっていることを説明させ、語らせようとするなら、あなたは現実を見失ってしまう。なぜなら、彼らはすでに現実を見失っているからだ。イエスに従うとは、創造主の物語の流れの中で、冷静に生きることだ『ナルニア国物語』のように、白い魔女が語る物語は、アスランが動いているという事実を理解できない。私たちは誰かの物語に導かれるだろう。 世俗的なヒューマニストによる世界の説明は、単に異なるだけでなく、不十分であり、間違っている。 カークの殺害から数時間後に浮上した数多くの事例の中から、一つ簡単な例を挙げよう。 彼が正式に死亡宣告される前に、MSNBCのコメンテーターは「ひどい考えを抱き、ひどいことを言ったら、ひどい行動をとらないわけにはいかない」と発言した。彼がカークのどの発言に言及していたのかは正確には分からない。しかし、多くの福音派クリスチャンは、この発言を、自分たちの基本的なキリスト教信条、つまり聖書に基づく結婚観、中絶は殺人であるという考え、女性は成人した人間であると信じること、そして救いはイエス・キリストのみにあると告白することへの攻撃と受け止めている。 なぜ福音主義の基本的な信条を「ひどい」とレッテルを貼るのか？ おそらく信者を恥じ入らせて沈黙させるためだろう。聖書の真理を語ることが暴力を誘発すると主張するのは、責任の所在を誤認している。万物の主に対する畏敬の念に満ちた崇敬はひどいものではない。ひどいのは、神に敵対する者に対する神の裁きだ。 誰を送ればよいか チャーリー・カークの遺産を尊重する主な方法は、彼のようになること、つまり、イエス・キリストの福音を恥じることなく歩み、信じていることを言い、率直に話し、神の権威に敵対する環境であってもそうすることだ 私たちの多くは、往々にして、伝道は伝道師に、説教は説教師に、真実を語ることは評論家に任せ、自分の評判や人間関係を危険にさらす人々の影に安住し、安穏と過ごしている。私たちは国会議事堂の政策立案者でも、教会の長老でもないかもしれない。しかし、それでも私たちは神の宣教の民であり、諸国の光であり、神の似姿として、計り知れない責任を担っているのだ。 イザヤ書6章で神が預言者に問う質問は、預言者や著名人の耳だけでなく、私たちの耳にも響くべきだ。「だれを、わたしは誰を遣わそう。だれが、わたしたちのために行くだろうか。」 そして私たちの正しい応答は、イザヤの言葉「ここに私がおります。私を遣わしてください」を反映するはずだ。 私たちは遣わされた者であり、一人ひとりが、イエスの死と復活を通して歴史に神の支配という福音を告げ知らせるために、近隣、施設、家族、そして友人のもとに遣わされている。 私たちは、神が私たちを通して呼びかけてくださる大使であり、若者や弱い立場の人々を、非キリスト教的で、殺戮的で、抑圧的なイデオロギーから守るために全力を尽くしている。 イエスはすべての主か チャーリー・カークが信仰と政治をどのように融合させようとしたか、細部に至るまで同意する必要はない。しかし、信仰と政治を切り離すことはできないという点には同意しなければならない。カークのやり方を快く思わないクリスチャンは多くいる。傲慢で、魅力に欠け、議論好きで、政治的すぎる。カークを批判する人の中には、彼の口調ややり方を心から懸念している人もいるだろう。しかし、公の場で証言するリスクを冒すことのない、私的な信仰へと逃げ込みたくなる人もいるだろう。 しかし、キリストの呼びかけは、沈黙や冷笑主義を乗り越え、私たちの信念を含め、すべてをさらけ出すよう私たちを促す。ヒットを狙うなら、打球に素振りをしなければならない。そして、素振りをすれば、時には空振りすることもあるだろう。しかし、クリスチャンの中には、何も打たずにダッグアウトに座り、少し離れたところから試合に出ている人たちを批判するだけで満足している人もいる。 彼の政治的（個人的ではない）反対者の一人であるニューヨークタイムズのエズラ・クライン氏が、彼の死後、彼についてどのように述べたかに注目してほしい。 「カークはまさに正しい方法で政治を実践していました。大学キャンパスに足を運び、話しかけてくれる人なら誰とでも話していました。彼は当時最も効果的な説得力のある実践者の一人でした…カークと私はほとんどの政治的議論で異なる立場に立っていました。しかし、アメリカ政治の継続的な可能性については同じ立場でした」 わたしたちの誠実さ、一貫性、そして正しい目的だけでなく正しい手段への献身を、敵対者でさえも理解できるように行動しよう。 イエスがすべての主であるならば、イエスの教えと社会的な教えはすべての人にとって良いものであるはずだ。私たちは「わたしがあなたがたを引いて行かせた、その町の平安を求め、その町のために主に祈」（エレミヤ29・7）らなくてはならない。そして、その平和と繁栄の根拠と基準は神の言葉だ。 十戒への服従と尊重は、ここで役立つはずだった。「殺してはならない」という戒めは、もはや当然のこととは考えられない（出エジプト記 20・13）。ネットワーク・コンテイジョン・リサーチ・インスティテュートの最近の報告書 によると、「中道左派」の人々の55%がドナルド・トランプの暗殺は「ある程度正当化される」と考えている。政治的傾向に関わらず、すべての調査回答者を含めても、その割合は依然として38%である。私たちが目撃している破綻は、偶然の産物ではない。それは、私たちの国家がいかに病んでいるかを露呈している。 私は敵を愛するだろうか？ 迫害する人を祝福できるだろうか。ののしられた時に、ののしらないだろうか。もう一方の頬を向けるだろうか。敵を愛するだろうか。もしできないなら、私は神の律法に反して生きていることになる。 エペソ人への手紙6章12節、クリスチャンは信じるのがあまりにも遅い。「私たちの格闘は、血肉に対するものではなく、支配、力、この暗黒の世界の支配者たち、また天上にいるもろもろの悪霊に対するものです」。通路の向こう側、あるいは今問題となっている「向こう側」にいる神の像を担う者たちは敵ではない。彼らは人間の伝統や悪魔の影響に囚われているかもしれないが、私たちの究極の敵ではない。もし私たちも御霊の実に従って歩むことができないなら、私たちもまた世の精神に囚（とら）われている。 チャーリー・カークの殺害に対する集団的な怒りは理解できる。しかし、その怒りは往々にして、より深い何か、つまり私たちの悲しみを覆い隠してしまう。世界は本来あるべき姿ではない。人々は本来あるべき姿ではない。政府は本来あるべき姿ではない。政府、メディア、そして私たちクリスチャンでさえ、本来あるべき姿ではない。 私たちの周囲に見られる苦しみと衰退は、破壊され堕落した世界における罪と悪魔の力の結実だ。この闇に抗う私たちの力は、いら立たしいほど限られている。私たちは祈り、説教し、弟子として教え、擁護し、神の御業のために尽力する。しかし、人類は着実に進歩し、自らを救うことができるという現代の信念、すなわち進歩の神話は、幾度となく打ち砕かれてきた。 落胆の淵に立たされた時、罪に対して罪深い行動を取ろうとする誘惑は現実のものとなる。怒りに怒りを重ね、冷笑的な態度を強めてしまう。しかし、私たちは反応し、耐え忍ぶよう求められている。聖潔にしがみつくよう求められている。歯を食いしばってではなく、キリストに根ざし、御霊によって歩み、たとえ犠牲を払わなければならないとしても、神の御言葉に従うことによって。簡単だからではなく、暗闇の中での忠実とはそういうものだからだ。 次に何をすべきか 昨日も今日も、私はチャーリー・カーク自身の言葉に導かれていると感じた。 「物事が急速に動き、人々が正気を失いそうになっている時こそ、地に足のついた態度を保つことが大切です。携帯電話の電源を切り、聖典を読み、友人と時間を過ごしましょう」 これは単なる個人的なアドバイスではない。牧会的な指導だ。そして、それは今、これまで以上に必要とされている。 この反動的な時代にあって、私たちは根を下ろし、地に足をつけ、今を生きる者とならなければならない。目に見える神の民に身を浸し、キリストにあって神にすがりつき、そして他の人々にも同じようにするように導かなければならない チャーリー・カークができないことを今日やってほしい。配偶者を抱きしめ、子どもたちを抱きしめ、地元の教会に財を与え、苦しんでいる友人に電話をしてほしい。 そして、チャーリー・カークが今やっていることを今日やってほしい。復活した主をたたえ、父なる神に祈り、聖霊の命に満たされてほしい 「殉教者の血は教会の種」（前出） 主の死によって私たちが恐れにひるむことなく、信仰をもって立ち上がることができるように。はっきりと説教し、忠実に牧者となり、歪んだ世代の真っただ中にあっても、主が蒔かれた種から実を結ぶような聖なる生活を送るよう、あなたの民を導いてください。 セス・トラウトはアリゾナ州アイアンウッド教会の牧師。博士課程では、Z世代、デジタル化、そして身体的自己概念に焦点を当てている。感情、ジェンダー、子育て、そして神学と文化の交差点について執筆活動を行っている。妻のテイラーとの間には、幼い子どもが二人いる。 関連記事 https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/article-umfztnkeyikn6xrd/ 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カーク氏の「人種差別発言」　黒人牧師らはどう見たか

福音と政治が混ざり合ったカーク氏追悼式

右も左も「殺人」を利用するな　チャーリー・カーク氏銃撃への応答①

細部までは同意できなくても　チャーリー・カーク氏銃撃への応答②

カーク氏の「人種差別発言」 黒人牧師らはどう見たか

福音と政治が混ざり合ったカーク氏追悼式

右も左も「殺人」を利用するな チャーリー・カーク氏銃撃への応答①

細部までは同意できなくても チャーリー・カーク氏銃撃への応答②

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右も左も「殺人」を利用するな　チャーリー・カーク氏銃撃への応答①

細部までは同意できなくても　チャーリー・カーク氏銃撃への応答②