対話 – ページ 2 – クリスチャン新聞

《特集フォーカス・オン》対話①「正しさ」の応酬から抜け出す 《特集フォーカス・オン》対話② 異論を否定しない「紛争解決」の秘訣 《特集フォーカス・オン》対話③ 非暴力コミュニケーション 久保木 聡 牧師 《特集フォーカス・オン》対話④ 固定化した〝真理〟を「対話」で探求する ■ゾンダーバン社「カウンター・ポインツ」シリーズ 固定化した〝真理〟を「対話」で探求する 「誠実で注意深い聖書の解釈者たちが、神学的な立場や実践的な適用について、これほど異なる見解に達することがあるのはなぜだろうか？ バプテスマ、主の晩餐、教会ガバナンス、教会の成長、礼拝の適切な形、聖職における女性の役割など、教会の実践でこのようなことが起こる。また、律法と福音の関係、神が世界に対して主権を行使する方法、被造物の性質、天国と地獄など、キリスト教の中心的な信仰でも起こる。これらの事柄について、どの理解が『正しい』のか、あるいは『最善』なのか。また、さまざまな立場が互いに言い争うように見えるとき、私たちはどのように判断すればよいのだろうか？」 これは、米国のキリスト教出版社であるゾンダーバン社による「カウンターポインツ」シリーズの序文だ。これが表す通り、キリスト教は宗派・教派の違いから神学・聖書解釈の相違に至るまで様々な違いを内包しており、それぞれの立場を確信する人々によって多くの論争や分裂を経験してきた。対立の主題は、信仰にとって欠かせない教理であることもあれば、社会の変化に伴って新たにフォーカスされた事柄、また時には「アディアフォラ」（可もなく不可もなく、聖書で命じられても禁じられてもいないこと）なテーマと思われるものも。「カウンターポインツ」は、神学的見解、聖書解釈、教会生活のあり方などの幅広い分野から、論争が起きがちな様々なテーマをシリーズ化して提示する。どの書も大前提は、論争に白黒をつけることが目的ではなく、互いに敬意をもって意見を異にする専門家たちの視点を複数紹介する「対話」形式。読み手が自らの「真理」を客観視し、対話のあり方を知る助けとなることを目指す。 ゾンダーバン社「カウンター・ポインツ」シリーズ 今春、いのちのことば社から出版された『「同性愛」二つの見解 聖書解釈をめぐる対論』は同シリーズの一つの邦訳で、キリスト教界でしばしば大きな論争となる同性愛の問題を扱う。この問題は「今日の教会が直面する最も差し迫った倫理的問題の一つ」であり、極めてセンシティブだが、十分な実績があり、謙虚な対話が可能な、さらに自らの発言が読者に与える影響力を理解している四人の神学者たちの見解を紹介。読者に対し、「特定の見解に固執して」このテーマを扱わず、著者の対話を通して「なぜ自分がその見解を確信するのか」を探求し、常に自身の改革を続けるべき、と勧めている。 「倫理的、神学的に重要な事柄で意見が対立しながらも、互いを一人の人間として尊重し合う姿勢を保っている人々の対話に、初めて触れる読者もいるでしょう。私の経験では、大声で怒りに満ちた議論をしても理解は深まりません。人々が落ち着いて、互いの話に真摯に耳を傾けるときにこそ、建設的な対話が可能になります。これは、相手に同意する必要があるという意味ではありません。…本書で見られるのは、二つの見解それぞれに対するしっかりとした鋭い主張です。…寄稿者たちはみな、相手を貶（おとし）めることなしに単刀直入に語り、恐れや敵意を抱くことなしに率直に自分の主張を展開しています」（同書序文より） 特集「対話」に関するご意見を、編集部（cs-edit@wlpm.or.jp）までお寄せください。

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