津波 – クリスチャン新聞

第12回「３・11集会」（３・11いわて教会ネットワーク主催）が３月12日、岩手県釜石市の釜石ＰＩＴで開かれた。コロナ禍の影響で４年ぶりの対面開催となり、従来内陸部で開かれていた同集会として初の沿岸での開催ともなった。 同ネット事務局の佐々木真輝牧師（北上聖書バプテスト教会）は「この集会は、神様から被災地で仕えるよう召された集まりである私たちが、使命を確認し、また沿岸に遣わされていこう、という趣旨で続いてきた。今は沿岸で仕える人がたくさんおり、教会も生まれた。今回その現場である沿岸で集会が開催できるようになった」と語った。12年前、がれきだらけだった釜石市と現在の様子を比較しつつ、「まちがきれいになるだけが復興ではない。私たちがここに仕える意味は大きい」と述べた。 § § 近藤牧師 宣教師バンドが賛美をリード。同ネット代表の近藤愛哉牧師（保守バプ・盛岡聖書バプテスト教会）が「私たちにあるものを」と題して使徒３章１～10節からメッセージした。 「生まれつき不自由な人に向けられた様々なまなざしに、教会は強く教えられる」と言う。「ヨハネ９章にあるように、病の原因をその人や両親の罪と捉えるのが当時の常識だった。日本でも罰や因果応報で断罪する考え方がある」と説明し、震災支援の経験を振り返った。 善意の支援についても、「自己満足や周囲との比較、祝福の見返りを期待する思いがあったかもしれない」と指摘。そのような中でも「災害が起こるたびに立ち上がった教会があった。下心の善意ではなく、そこで主が何をなさるかを思い、仕え続けていった。それがこの12年間見続けたこと」と述べた。 使徒３章におけるペテロとヨハネの姿勢、病の人が癒やされ、礼拝した様子に注目し、「支援活動を通して、新しい教会が生まれた。被災地のみならず、それぞれ置かれた地域に、矛盾、欺瞞（ぎまん）、混乱が渦巻く。その中で、私たち教会は、キリストのまなざしで立ち止まり、声をかけ、手を差し伸べて、キリストにある交わりに招き続けたい」と勧めた。 最後に「毎年３・11集会で集まり続けるのは、私たちがいったい何者であるか、共に思い返し、決意を新たにするため。天と地を超えて、教会を一つとしてくださる神様の思いを受け取りながら、互いに対して思いを向け続けたい。置かれたそれぞれの地域でキリストが分かち合われていくことを祈り、喜びたい」と奨励した。 集会では照明を落として手元の灯だけにした「光と祈り」のひと時＝写真右＝も設けられ、参加者は震災の出来事や信仰を見つめ直した。 今年で岩手から故郷に移住する牧師からも挨拶があり、支援で出会った人々や、岩手との新たなかかわり方への期待を述べた。

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津波

「もっと最悪」が起こり得た　『東電原発事故 10年で明らかになったこと』で学習会

岩手沿岸で初めての「3.11集会」　混乱の中に「主のまなざし」が　近藤牧師（いわて教会ネット代表）

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