玉川聖学院

玉川聖学院 学院長安藤 理恵子 玉川聖学院は今年75周年を迎えました。1950年9月に、日吉学園という女子の中学・高校を引き受けて、ミッションスクールの玉川聖学院として創立したのは谷口茂壽牧師でした。当時の日吉学園は理事長を事故で失い、中等部1年生はたった5人、中高全校生徒数は200人足らず。周囲からの反対を押し切って谷口牧師がこの決断をしたのは、祈りのうちに詩篇1篇のことばを神からの約束として受け取ったからです。 「主のおしえを喜びとし昼も夜も そのおしえを口ずさむ人。その人は流れのほとりに植えられた木。時が来ると実を結びその葉は枯れずそのなすことはすべて栄える。」 福音のことばと共にある学校、そして玉川（多摩川）のほとりにある学校として、生ける神に信頼して、毎日の礼拝をささげる学校生活が始まったのでした。 （次ページで、学校の成り立ち、思春期に届けるメッセージなど、約1000字） アメリカ神の教会から１年間のトライアル期間としての支援を取り付け、やがて玉川神の教会がアイキャンプ宣教師によって開拓されることとなり、正式にアメリカ神の教会のミッションスクールとしてスタートしました。神のことばへの信頼によって始まった本校は、今日まで75年間、内外の問題を抱えながらも毎朝の礼拝が欠かされることなくささげられて今日まで導かれてきました。 世田谷区自由が丘の閑静な住宅地に立つ 生徒の９割以上は、本校に入学してから初めてキリスト教に触れます。専任教師の８割はキリスト者ですので礼拝メッセージは教師たちが順番に担当します。学校行事の中でもメッセージを聞く機会がたくさんある中で、生徒たちはキリストに現わされた神の愛を知り、祈りとその答えを体験していきます。反発したり疑ったりを繰り返しながら、在学中や卒業後に受洗する者が起こされることは私たちの大きな喜びです。 「自分は神に愛されているかけがえのない存在だ」というメッセージは、思春期の生徒たちだけではなく、その保護者たちも何度も繰り返し聞き続ける必要があります。そして卒業生たちにとっても、人生の現実に直面する中で魂のふるさととして学校に戻ってきて、キリストに出会い直してほしいと願うのです。 本校は宣教を大切にしていると共に、良質の教育が絶えず工夫されていくことを重視しています。ＡＩをはじめとした教育に関する様々なアプローチや課題が提示される中で、思春期の女子が自分自身で体験し、ことば化し、表現し、自分に与えられている力を発見していけるように、教科を越えた取り組みを行っています。 コロナ禍やＳＮＳなどの影響で、人との対話や体験、自分に向き合うことが煩わしくなる傾向が進んでいる現代に、考える時間をつくり、悩むことを奨励し、人の表情を見ながら分かち合う機会があるという中高の学校生活は非常に重要な意味を持つものになりつつあります。便利・効率的な社会が加速されて、選択肢の情報ばかりが増大していくであろう未来に、自分が何者でどこにいるのかを立ち止まって考えることができる人がいなければならないということは、この社会においても教会においても同様だからです。 この９月の学院祭で生徒や教職員たちの手紙を詰め込んだタイムカプセルを校舎の脇に埋めました。25年後を主がこの世界に許されるならば、それがどのような時代になっていたとしても、本校が教会の祈りに支えられて、神の学校としてみことばに従う祝福にとどまっていることを願ってやみません。

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玉川聖学院

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