西那須野教会平和講演会でエリザベスさん「愛なくして平和はありえない」
日本基督教団西那須野教会主催の平和講演会が8月14日、栃木県那須塩原市太夫塚の同教会とオンライン併用で開催された。エリザベス・アリオリオ・オブエザさんが「愛なくして平和はありえない!〝No Love No Peace!〟」の題で講演した。
エリザベスさんはナイジェリア出身。クリスチャンの家庭に生まれ育ったが、アフリカなどの国々で行われている女性器切除(FGM)の慣習を逃れて1991年に来日。難民申請をしたが認められなかった。この経験を経て、2004年から日本中の刑務所、警察の拘置所、入管施設を訪問。住む場所のない難民申請中の仮放免者を自分の住まいに招き一緒に住むなど、困っている外国人や日本人を支援している。また、自身も11年と16年に入管施設に収容され、劣悪な状況と非人道的な扱いを直接経験。以来、入管収容者支援にさらに深く関わることになった。現在は「仮放免」の状態で、教会や有志の支援を得て活動を続けているが、この活動が認められ、今年6月、日本平和学会の第8回平和賞を受賞している。
エリザベスさんは、ルカの福音書10章25~37節の良きサマリア人のたとえ話を引用。「私たちの隣人を愛するとは何か。それは困っている人たちを愛すること。しかし私たちは、彼らに対して誰も気にしない、助けない、無関心、だ。それでは平和は訪れない。困っている入管収容者、仮放免者のことに関心をもち、愛してほしい」と語りかけた。(紙面で詳細)