ゴスフェス岐阜の合同クワイア

 

9月19、20日に開催された「宣教フォーラムin岐阜」に先立ち開かれた「プレ東海フェスティバル」は来年の第七回日本伝道会議(JCE7)前日に開かれる「東海フェスティバル」を見すえ、地域の宣教協力を励ます内容になった。

岐阜県の教会ゴスペルクワイアが協力する働き「ゴスフェス岐阜」から、ピアニストの米田香、Love Flow(岩田峰親&史子)、トム兼松&兼松弘子、三つのクワイア(Praise Of Ozaki、ホープヒルゴスペルクワイア、岐阜瑞穂ゴスペルクワイア)がそれぞれのスタイルで賛美し、同実行委員長の川村真示さん(同盟福音・岐阜キリスト教会牧師)がメッセージした。

川の多い岐阜で形成された「輪中」や、堤防の歴史、名古屋との位置関係、地域間の「複雑な思い」などの地域性を紹介。「しかし思いをこえて、いまJCE7のために心を一つにしている」と述べた。

岐阜県の三つの教会のクワイアが「心の中の堤防」を乗り越え、ゴスフェス岐阜を2009年に立ち上げた体験を述べた。「正直、他のクワイアの技術や人数を比較してしまうことはあった。しかしそのような思いをこえて、相手の成功が自分の祝福であり、この地域全体に神様の恵みが広がるのだ、という意識の上に立たなければ、この働きは継続されなかった」と話す。

ルカ9章49~50節で、イエスが「あなたがたに反対しない人は、あなたがたの味方です」と弟子たちに語った言葉に注目し、「教会間でも、互いにどちらが正統か、と目くじらを立てる現状がある。分断が進む時代に、和解と一致が世界的なテーマ」と指摘した。

「議論も大切だが、実際にひざを突き合わせ、祈ることが大事。自分たちの利益の主張ばかりでは、今の統一協会の問題ではないが、世の中の人に対して大きなつまずきとなる。『JCE7が今後の日本のキリスト教会の大きな分かれ目になる』。そのような気概をもって臨みたい。堤防で恵みをとどめず、地域のすべての人に恵みが満ちあふれるようにしたい」と勧めた。メッセージを受けて、出演者全員による合同クワイアの演奏もあった。

内山勝さん(インマヌエル名古屋キリスト教会牧師)は東海地域でのJCE7開催を打ち上げ花火とせず、継続的な宣教協力のための提案をした。

地域教会の現状として、①働きが各教会の単位で完結し、地域社会への広がりとなっていない、②教会に人を集める働きが主流となり、教会に来ない大多数の人が取り残されている、③信徒の賜物が、地域に仕えるという形で用いられていない、などの課題を提示した。

これらの課題に対して、「教会同士が愛と信頼でつながり、地域に出ていき、共に仕えるため」に、東海地域に特化したネットワーク構築システム「S&L」を立ち上げ、個人・団体の登録を促した。来年の「東海フェスティバル」では職種別に交流を深める集会も開く。「地域の人々ともっと自然につながり、普段着で証ししたい。地域で御心がおこなわれるために祈っていこう」と励ました。

クリスチャン新聞web版掲載記事)