既存の人道危機に追い打ち、子どもたちへの影響を深刻視


地震により大きな被害をうけたペルナレテ・スタッフの自宅。現在、自宅からの避難を余儀なくされてい。
ベネズエラで発生した大規模地震により、27日時点で1400人を超える死者、5万人以上の行方不明者が確認されている。ベネズエラ政府は国家非常事態を宣言。国際NGOのワールド・ビジョンは現地での初動調査を開始し、26日、日本国内でも緊急支援募金の受け付けを始めた。
震源はカラボボ州モンタルバン近郊で、深さ約13キロという浅い震源のため広域にわたって強い揺れが伝わった。カラカスのアルタミラ・サン・ベルナルディーノ両地区やアラグア州トゥルメロでは建物の倒壊・部分崩壊が相次ぎ、マイケティア国際空港も屋根の損傷により閉鎖されている。複数の余震が続いており、多くの家族が屋外での夜を余儀なくされている。
「警報が鳴った数秒後に激しい揺れが始まり、柱の下に集まって抱き合い、祈りながら揺れが収まるのを待ちました」――2歳の子どもを抱えながら揺れをやり過ごしたワールド・ビジョン ベネズエラ広報責任者のマリア・アンドレイナ・ペルナレテは、発生直後の恐怖をこう語る。「建物が損傷したため自宅に戻れず、近くの修道院に避難しています。余震も続いており、長い夜になりそうです」。
地震前からの人道危機に追い打ち
今回の地震が特に懸念されるのは、ベネズエラがすでに深刻な人道危機の渦中にあったからだ。ワールド・ビジョンが2026年1月に実施した世帯調査では、調査対象の34%の世帯で少なくとも一人が食事をとれずに就寝していたことが判明。また子ども・青少年の56%が睡眠障害や不安感、食欲不振といった情緒的不調を経験していると報告されている。
今回の地震はこうした脆弱性をさらに悪化させる恐れがある。住宅倒壊による避難の強制、水道・衛生インフラ損傷による感染症リスク、学校・地域施設の損壊による就学機会の喪失、そして地震・余震による恐怖が子どもたちの心理に与えるダメージの拡大が、中長期的な課題として浮上している。
ワールド・ビジョンは現在、子どもたちの安全と保護の状況、安全な住居と水の確保、心理社会的支援のニーズを優先項目として初動調査を進めている。ワールド・ビジョン・ジャパンへの緊急支援寄付の詳細は worldvision.jp/report/news/20260626-38745 で確認できる。
「救助チームに力が、愛する人を失った方々に慰めが与えられますよう、また国際社会がこの痛みの時にベネズエラと連帯してくださることを願います」とワールド・ビジョン・コロンビアおよびベネズエラ事務所のピーター・ゲイプ事務局長は訴える。
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